
プロスポーツの超一流選手たちはタレントのごとく様々なテレビCMやイメージキャラクターにアサインされることが多い。
スポーツドリンクを始め疲労回復アイテムなどなど、競技と関連するようなアイテムまたは何かしら出稿元企業の良いイメージを作るために起用するなど、目的に応じて人と内容を決め、世界中に発信をしている。
NBA選手も同様に、さまざまなブランドの広告塔として活躍している。
そして広告塔になるだけではなく、NBA選手の場合はそのブランドでも自身のモデルを販売することが多い。極端かもしれないが、バスケとあまり関係ない商品でもPRする機会をもらうこともしばしば。
今回はNBA選手がバスケットに関係ないところでどのようなコラボが行われているのかを紹介したい。また、あらかじめ伝えておくと、起用されているのはNBAの中でも超がつくスーパースターだけである。
コラボ実績のあるカテゴリー
最初に、NBA選手が起用されたコラボ実績のあるカテゴリーについて紹介したい。
カテゴリー | 例 |
時計(腕時計) | レブロンのオーデマ・ピゲ |
サングラス | テイタムのグッチ限定モデル |
アパレル | レナード、ミッチェルなど |
香水 | レブロン、カリー(アジア向けに限定スキンケア) |
ジュエリー | ドレイモンド(ウブロ・ジュエリーコラボ) |
TVゲーム | レブロンのXbox限定コントローラー |
アメリカのプロスポーツ選手によるバッシュ以外のシグネチャーは、やはり時計、ジュアリー、アパレル、ゲームなどに集中している。
個人的に一番驚いたコラボに関しては、やはりレブロン・ジェームズがオーデマ・ピゲ(世界三大高級時計)の最高級ラインである「ロイヤルオーク」とコラボして出した時計。このモデルに関して、当初の販売価格で言えば500万円ほどであったが即完売してプレ値がついていることもあり、現時点から手に入れようとすると1,000万円は超えてくる。それだけの激レアモデルである。
Audemars Piguet Royal Oak Offshore Chronograph
*LeBron James limited edition of 600 pieces
Condition: Like New, Full set
Case: Rose gold/Titanium
Case diameter: 44 mm
Price: 63,000€
Tel: +420739041010 pic.twitter.com/FiAU2ZNZz4— chrono1010.watch (@chrono1010watch) May 22, 2025
Royal Oak Offshore Chronograph Lebron James Limited Edition
選手へのキックバック
レブロンのオーデマ・ピゲの話もそうだが、NBAのスーパースターである選手たちは、年間で数千万ドルの広告契約を結んでいるという(※)。
その上で、バッシュ以外のコラボモデルに関して、選手に対しての収入の仕組みは以下2通りある。
(※)https://www.forbes.com/sites/kurtbadenhausen/2019/08/28/the-nbas-richest-shoe-deals-lebron-kobe-and-durant-are-still-no-match-for-michael-jordan/
ライセンス料・ロイヤリティ型(売上連動)
契約自体はシグネチャーモデル自体に「名前を貸す」という契約で、売上に応じた数%が選手に入る形式が多い。レブロンのオーデマ・ピゲのロイヤルオークに関してはこの形であり販売額の一部がレブロンに入る仕組み。これはアメリカの経済誌「Forbes」などを見ていると、1本当たり数十万円から数百万円が入る仕組みだという。
一方でカリーとアンダーアーマーは、ロイヤリティ契約を結んでおり、Tシャツやパンツなどのアパレル1点に対するロイヤリティの支払いは数十ドル程度とも言われている。報酬は売れ行き次第ではあるため、選手がプロモーションを手伝うことも念頭に予算を作っている可能性もある。メーカーとしては売り切りたい、選手としてはたくさん買って欲しいという、ベクトルは違えど同じ目的を持って努力を重ねている。
固定報酬型
ブランドと契約期間やCMなどの出演報酬・出演本数を決めてサインをする運びになるが「自分を起用するのであればこれくらい払って欲しい」と提案もしやすいことは選手として魅力である。少なくとも各メディアはプロ選手の圧倒的なフォロワー数の全員に対して発信できると言っても過言ではない。しかし、例えばレブロンなどNBAの超スーパースターで言えば、1本のCM出演で1億円以上を必要とすることもあるため、企業側は慎重に検討を重ねなければならない。
上記2つ(ロイヤリティ型・固定報酬型)は、「売れたらその分の一部を少しだけもらう」「広告出演料としてしっかりもらう」の受け取り方の違いだけだが、ロイヤリティ型は売上が少なければ少ないだけ人気もないという証明になってしまうし収入も雀の涙程度になってしまう。一方で、固定報酬型にすれば安心してリスクがなく生活が送れることになる。売上は関係なく自分がそのCMに出るだけで良いのだから。
The NBA's richest shoe deals: https://t.co/B2qp9Azut8 by @kbadenhausen pic.twitter.com/M9YJoX8Th2
— Forbes (@Forbes) August 28, 2019
そもそも、バッシュはどういう契約内容?
レブロンを例にするならば、レブロンはNikeとシグネチャー契約を結んでおり、年間で約1億ドル以上の利益があるとされており、またUAのカリーが数千万ドルの利益であろう。バッシュのロイヤリティは基本的に「約5%」と言われていることが多いため、以下例としてまとめる。
1足当たりのロイヤリティ | |
5% | 10ドル(1足) |
10% | 20ドル(1足) |
年間売上イメージ(100万足売れた場合) | |
5% | $10 × 1,000,000 = $10,000,000(約13億円) |
10% | $20 × 1,000,000 = $20,000,000(約26億円) |
上記はシューズが販売された度に発生する金額だ。ただ、ここに加えて選手がメーカーから固定契約料(サラリー保証)をもらったとしても、実質年収は数千万から数億ドル程度向上するため、とても有意義ではないだろうか。ちなみに、レブロンはNikeと年間1億ドル以上の収入がすでにある。
実はレブロンはずっと硬くてゴツいバッシュを履いていたものの、数年前よりどんなプレイヤーでも履けるようなシグネチャーを作っている。一部の限定的なプレイヤーに向けたシューズを作るのではなく、非常に多くの人が手に取りやすいバッシュにシフトしたことで、ここ数年のレブロンのバッシュ契約における収入は相当上がっているだろう。加えてオーデマピゲなどを始めとするバッシュ以外の商品コラボによる収入があることも非常に大きい。
Nike Unveils LeBron James' Next Signature Shoe
The LeBron 22 officially drops in November.https://t.co/MUp1R8klsh pic.twitter.com/1wo55jY2v7
— Complex Sneakers (@ComplexSneakers) October 17, 2024
まとめ:バッシュ以外のNBA選手のコラボ商品
時計 | レブロン・ジェームズ | Audemars Piguet |
サングラス | ジェイソン・テイタム | GUCCI |
香水 | レブロン・ジェームズ | LeBron 23 Fragrance(香水) |
アクセサリー | ドレイモンド・グリーン | Hublot |
プレーする以外でも様々な収入の柱を持っているのは間違いなくNBA選手の強みであるが、稼いだお金をどう使うかなどしっかり学んでいかないとならない。次回以降でNBA選手たちに対するセカンドキャリアの築き方についても紹介していこう。
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