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イースト首位攻防戦で完敗したシクサーズ。「順位表を見て何の意味が?」と語るリバースHCに対し、主砲エンビードはヒートを称賛<DUNKSHOOT>

ハーデン(中央)が欠場したこともあり、シクサーズはヒートとのイースト首位攻防戦で完敗を喫した。(C)Getty Images
オールスターブレイク後、ジェームズ・ハーデンが新天地デビューを果たしてから4戦負けなしと波に乗っていたフィラデルフィア・セブンティシクサーズ。しかし現地時間3月5日(日本時間6日、日付は以下同)に行なわれたマイアミ・ヒート戦に82−99で敗れ、球宴前から続いた連勝は5でストップした。

この試合、シクサーズがリードしたのは、開始直後にジョエル・エンビードが先取点となるジャンパーを決めた後の23秒間のみ。その後ダンカン・ロビンソンの3ポイントですぐさま逆転されると、一度もリードを奪えずに今季最少得点で敗戦を喫した。

ただ、この日は連戦の2日目だったこともあり、ハーデンは休養により欠場。シクサーズ加入後の4試合で平均26.8点、7.5リバウンド、12.0アシスト、1.5スティールと素晴らしいスタッツを残すハーデンが出場した試合に限れば、シクサーズはいまだ無敗をキープしている。

試合はエンビードがゲームハイの22得点に15リバウンドをマークしたほか、タイリース・マキシーが17得点、トバイアス・ハリスが16得点、8リバウンドを記録。しかしチーム全体のフィールドゴール成功率は34.1%(28/82)、3ポイント成功率も17.1%(7/41)と不発に終わり、ヒートの堅守の前に屈する結果となった。
これにより、イースタン・カンファレンスはヒートが43勝22敗(勝率66.2%)で首位の座を堅持し、2位シクサーズ(39勝24敗/勝率61.9%)とのゲーム差を3.0に広げた。3位は昨季王者ミルウォーキー・バックス(40勝25敗/勝率61.5%)、4位はシカゴ・ブルズ(39勝25敗/勝率60.9%)、5位にはボストン・セルティックス(39勝27敗/勝率59.1%)がつけているが、首位ヒートから5位セルティックスまでのゲーム差はわずか4.5と、依然としてイーストのトップ争いは混戦模様を呈している。

「順位表は本当に見ていない。何の意味がある?我々は勝たなきゃいけないということ。(レギュラーシーズンの)82試合を終えて、誰かが私に『このチームが対戦相手だ』と言ってくるだけ。自分たちにできることだけをコントロールしていく。それ以外のことはほかの人たちが話すものなのさ」

ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)はヒート戦後にそう語り、団子状態と化した順位表は気にせず、チームとして勝利を重ねていくことにフォーカスしていると強調。
だが、ヒートとの今季戦績を1勝2敗という成績を受けて、エンビードは今季イースト首位を走る強豪についてこう話していた。

「彼らは凄いチームになるだろう。(主力のうち)何人かを欠くなかで、シーズンを通して勝利を重ねている。今夜も凄くタフなプレーをしてきた。前回は俺たちが勝てたが、彼らは本当に優れたチームだ。ディフェンス面でタフなだけでなく、オフェンス面でもタフなんだ。彼らが今夜のようにショットを決めていけば、倒すのは難しくなる」
今季ヒートは65試合を終えた時点で、バム・アデバヨが25試合、ジミー・バトラーが20試合、カイル・ラウリーが17試合、タイラー・ヒーローが13試合の出場にとどまっており、ヴィクター・オラディポはまだ1試合も出場できていない。それでも、エリック・スポールストラHCの下でマックス・ストゥルースやゲイブ・ヴィンセント、ケイレブ・マーティン、オメール・ヤーセブンといった選手たちが穴を埋め、好成績をキープしている。

ハーデン加入によってチームケミストリーを高めている段階のシクサーズと、今後フルメンバーが揃う見込みのヒート。チーム状況はそれぞれ異なるとはいえ、エンビードが指摘したとおり、今後ヒートがますます勢い付く可能性は十分ありそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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