アデトクンボが子どもたちから“新たなダンク”を学ぶ「最初は『何これ? 絶対にイヤだ!』って感じだったよ」<DUNKSHOOT>
ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは、26歳にしてシーズンMVP(2019、20年)、オールスターMVP(21年)、MIP(最優秀躍進選手賞/17年)、最優秀守備選手賞(20年)といった数々のタイトルを獲得し、昨季ついにNBAチャンピオンとファイナルMVPという称号も手に入れた。
昨季までの8シーズンでオールスターとオールNBAチームに各5回、オールディフェンシブチームに4回選ばれており、先月発表されたNBA75周年記念チームにも最年少で選出。選手として獲得し得るほぼすべての称号を手にしたと言っていい。
開幕14試合を終えて6勝8敗と負け越していたバックスも、クリス・ミドルトンが新型コロナウイルスのプロトコルから復帰後は5連勝。現在は11勝8敗(勝率57.9%)でイースタン・カンファレンス6位へと順位を上げている。
そんななか、アデトクンボは現地時間11月24日(日本時間25日)のデトロイト・ピストンズ戦後の会見で、スナック菓子のオレオについて語る一幕があった。
アデトクンボと言えば、公称211cm・110kgの鍛え上げられた肉体と手足の長さ、驚異的な身体能力を誇り、これまで常人では不可能な数々の超絶ダンクを叩き込んできた。
だが意外にも、コクのあるクリームをザクザクとした食感のチョコレートクッキーで挟んだ『オレオ』を‟ダンク”することには衝撃を受けたという。
アデトクンボは「ねぇ、ちょっと(オレオについて)話そうよ」と切り出し、コマーシャル撮影時のエピソードを明かした。
「コマーシャルで、昨日ビデオを撮影したんだ。3人の子どもたちがいて、そこにはいくつかオレオがあって『オレオを食べすぎたことはある?』と聞かれてね。俺は『あるよ』って答えたんだ。リーグ入りして最初にやったことさ。子どもの頃は食べたかったけど(金銭的に)その余裕がなかったからね。皆は車やチェーンを買うのにカネを使う。でも俺はオレオを買うんだ。1か月間食べ続けることもあった。ディナーもランチも食べなくてもね。飽きるかって? そんなことはなかったね」
自らをオレオ好きを公言したアデトクンボ。しかし、オレオを牛乳にダンクする(浸す)食べ方は知らなかったようだ。
「彼が『牛乳の中にダンクしたことはある?』と言ってきてね。俺は『ない』と答えたんだ。そしたら、彼に『じゃあやらなきゃ』と言われてコーマーシャルでやったのさ」
アデトクンボはそう口にし、オレオのダンクを試みるも、子どもたちの前でまさかの失敗をしてしまったという。
「オレオを牛乳の中に放り込んだんだ。そしたら『ダメ、浸すだけでしょ!』と突っ込まれてね。で、俺は『なぁに、心配すんなって。スプーンをくれ』と言って1個目を浸したんだ。でも最初は『何これ? 絶対にイヤだ!』って感じだったよ。ただ、食べてみると『おぉ、これはめちゃくちゃ美味いな』って話してたんだ」
アデトクンボは今季も平均27.2点、11.7リバウンド、5.9アシスト、1.22スティール、1.89ブロックと怪物級のスタッツを残し、18試合で37本ものダンクを炸裂させている。だが今回、子どもたちから“新たなダンク”を学んだことで、再びオレオ熱に火がつくかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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