日本代表・出羽崚一「もっと盛り上げたい」3x3.EXE PREMIER開幕戦レポート<1日目>

入口は普通のゴールドジム

写真:ゴールドジム幕張ベイパークアリーナに変更/撮影:SSN編集部

嵐のような天気で案内板が見つけられず、ついゴールドジム入口から入ってしまい、後で別のメディア入口を知ったのは内緒だ。

選手がたくさんいる

入ってみると、会場は一般的な体育館。屋外会場よりも一面多くコートがあるためか、選手がたくさんいるなあというのが第一印象だった。

コートの中で、いろんな選手がいろんなアップをしている。当たっても、コンタクトスポーツだから気にならないのか。バスケ経験者ならわかる、暗黙のアップ中のコート区切り線があるかもしれない。

写真:アップ中の様子/撮影:SSN編集部

選手が大きい

何をいまさらの感想だが、生で観てみると選手の身長はもちろん、筋肉隆々の肉体が、昼休みのクラスメートくらいの距離にいる。“会いに行けるアスリート”としてハマる気持ちがわかる気がした。

写真:豪快なダンク/提供:3x3.EXE PREMIER

さりげなく注目選手にもインタビュー

あまりにも選手が近くにいるので、事前に広報スタッフから聞いていた注目選手のひとりで、出羽崚一選手(ZETHREE ISHIKAWA.EXE)に、少しだけ話を聞いた。

今年、「FIBA 3×3 Asia Cup 2025」日本代表にも選出された実力者だ。

写真:出羽崚一選手(ZETHREE ISHIKAWA.EXE)/撮影:SSN編集部

──恥ずかしながら3x3を生で観戦するのは初めてなんですが、間近で試合が見られて迫力ありますね。

出羽: そうですね。コートとお客さんの距離がとても近く、試合展開にもスピード感がありますよね。

日本人でも2ポイントをたくさん決めれば世界でも通用するというのを個人でも経験してきたので、それも3x3の醍醐味だと思います。

── 出羽選手は今日が移籍後デビュー戦だと伺いました。

出羽: 出羽: はい。去年まで5年間「SHINAGAWA CC WILDCATS.EXE」に所属し、今年から「ZETHREE ISHIKAWA.EXE(ゼッスリーイシカワエグゼ)」に入団しました。

── 出羽選手の強みはどんなところですか。

出羽: オフェンスで言うと、ドライブでプレーを生み出すことを意識しています。ディフェンスではスティールを狙う姿勢を観ていただければと思います。

写真:出羽崚一選手(ZETHREE ISHIKAWA.EXE)/提供:3x3.EXE PREMIER

── 出羽選手は今年初めて3x3の日本代表にも選ばれたんですよね。何か心境の変化はありましたか。

出羽: いろいろ感じましたが、会場の雰囲気もすごくて、単純に3x3がさらに好きになりました。もっともっと盛り上げていきたいと思います。

── 人気に火がつく要素が3x3にはたくさんあると感じます。今日の試合も頑張ってください。

出羽: ありがとうございます、頑張ります。

「3x3.EXE PREMIER」いよいよ試合開始

そして、SIMON.EXE vs SENDAI AIRJOKER.EXEの試合から始まる。

にこやかに両チームが整列したかと思ったら、いきなり激しいプレーの応酬が始まる。

写真:試合前の整列は穏やかだ/提供:3x3.EXE PREMIER

写真:試合の様子/提供:3x3.EXE PREMIER

試合は、制限時間10分またはどちらかが21点に到達すれば終了だ。1試合10分間なのであっという間に次の試合に移る、スピーディーな展開である。

“ずっとゴール前”が続くので、展開が早く目を離せない。通常得点が1点、アーク(5人制バスケにおける3ポイントライン)からが2点と、5人制バスケよりも得点差が大きいため、遠くからシュートもガンガン打つ。

写真:3ポイントならぬ2ポイントシュート/提供:3x3.EXE PREMIER

シュートが入り始めると止まらない選手もいて、試合の流れのようなもの会場を巻き込んで一体化していた。

写真:連続得点で会場を沸かせた佐野隆司(SAITAMA WILDBEARS.EXE)/提供:3x3.EXE PREMIER

遠くからスパンスパンとボールがネットに入っていくのは、マジックを見る子どものような原始的な喜びがある。

場内MCが中立

卓球Tリーグもそうだが、ホーム&アウェイ方式で試合を行う場合、場内MCはホームチームびいきになりがちだが、3x3.EXE PREMIERは、リーグ運営のため、中立的で俯瞰的なアナウンスが私には心地よかった。

“ブラックのユニフォームがSIMON、グリーンのユニフォームがSENDAIです、プレーオフは9月末です”と、説明するのは、まだ認知の少ない競技にとって大事な姿勢だと思った。

写真:場内MCの竹本タクシー氏/撮影:SSN編集部

スタッフも楽しそう

写真:レフェリーも時折笑顔を見せる/撮影:SSN編集部

レフェリー(審判)や、オフィシャル(スコアラーやタイマーなど)も楽しそうに進行していることも、お祭り感があって良かった。

なんとなく、5人制より3x3のほうが、アメリカ発祥スポーツの香りが強く残っている気がする。

試合は真剣そのものだが、それ以外は肩肘張らない、ちょっとした町のお祭りのような雰囲気は、翌2日目の屋外観戦で、いよいよその真価を見せつけたのだった。

▶【観戦記】3人制バスケット「3x3.EXE PREMIER」開幕戦に行ってみた<2日目> に続く

男子【ROUND.1】1日目結果

準決勝

SHINAGAWA CC WILDCATS.EXE 19-20 ZETHREE ISHIKAWA.EXE
ZIGEXN UPDATERS.EXE 20-21 IKEBUKURO DROPS.EXE

決勝

ZETHREE ISHIKAWA.EXE 21-16 IKEBUKURO DROPS.EXE

写真:1日目で優勝したZETHREE ISHIKAWA.EXE/提供:3x3.EXE PREMIER

女子【ROUND.2】1日目結果

1位 FLOWLISH GUNMA.EXE
2位 SANJO BEATERS.EXE
3位 TONO VALKYRIES.EXE

写真:ROUND.2の1日目で優勝したFLOWLISH GUNMA.EXE/提供:3x3.EXE PREMIER

取材・文:槌谷昭人

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