侍ジャパンがWBCで優勝するために必要な村上宗隆の復調、ポイントは「自分らしさ」に集中できるかどうか
写真:村上宗隆(西村尚己/アフロ)
侍ジャパンが気持ちの良い圧勝劇でWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2連勝となった。
3月10日、東京ドームで行われたWBCプールB第2戦、「日本対韓国」の一戦は、13-4で日本代表が勝利した。
ヌートバーの攻守での大活躍や大谷、吉田、近藤、岡本、中野といった選手の複数安打、そして今永や高橋といった2番手以降の投手の活躍があるなど、完全に侍ジャパンは勢いに乗り始めている。
しかし、そんな中気になるのは、4番を務める若き主砲、村上宗隆だ。
チャンスで打てず、守備でも悪送球があるなど調子が上がらない村上
13安打13得点の大勝も、1人蚊帳の外といった雰囲気があった。
WBC開幕後2試合で7打数0安打。
三振の数は「4」にもなっている。
さらに3回には、ダルビッシュ有が韓国打線に捕まり0-2で悪い雰囲気となっていた場面で、一塁への悪送球をしてしまった。
打撃では大谷翔平に次ぐ期待をされていた若き侍は、かなり苦しい状況に追い込まれている。
バッターボックスに立つ村上には、明らかに「焦り」が見て取れた。
一球目の甘く入ったストライクを見逃してしまい、二球目のボール球を振ってしまうという打者としてはNGなスイングもあった。
WBC直前の強化試合であったオリックス戦で特大ホームランを放ち、復調したかに思えたが、残念ながらスランプを抜け出せてはいなかったようだ。
大きなプレッシャーと大谷翔平という存在によって実力が出せていない
村上は、史上最年少の三冠王であり、左打者のシーズン最多本塁打、史上初となる5打席連続ホームランを実現するなど、日本野球界の歴史の中でもトップクラスの実績を残している。
しかし、実力は確かだが、年齢はまだ23歳。
どれだけ実力があろうとも、日本中が期待を寄せる侍ジャパンの4番を任されるのは、当然ながら大きなプレッシャーとなる。
さらに、自身の打席の前のバッターボックスには、大谷翔平という雲の上の存在が立っている。
プロ野球では、自分の打席が一番注目されるのが当たり前だが、WBCでは常に大谷にスポットライトが当たる。
メジャーでも5本の指に入る強打者と比較されるプレッシャーは、計り知れないだろう。
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