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「実際に見る方がいい」中日・立浪監督、8日ぶりの現場復帰。紅白戦では選手たちが猛アピール!

8日ぶりに現場復帰した立浪監督。「リモート期間中は、あえて口を出さないようにしていました」と語った。写真:岩国誠
 中日・北谷キャンプに、ようやく指揮官が戻った。新型コロナウイルス陽性判定を受け、ホテルで隔離措置となっていた立浪和義監督が2月11日に現場復帰。8日ぶりのグラウンドで、選手たちの動きを、自分の肉眼でしっかり確認した。

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「選手たちには迷惑をかけてしまった。リモートで選手たちを見ていましたが、しっかり練習はやってくれていたので、その点は安心していました」

 無症状ではあるが、部屋から出られない。もどかしい状況ではあったが、モニター越しで選手たちの動きをチェックし、練習が終われば、コーチたちとのリモートミーティング。部屋の中でも、気持ちは常にグラウンドにあった。

「(リモートは)確かに、いろんな方向から選手を見ることができますが、実際に見る方がいい。あと何日だと思いながら耐えていましたよ」

 ようやく戻ってきたグラウンド。各選手と積極的に言葉を交わすと、ドラフト2位ルーキー・鵜飼航丞には早速、身振り手振りで打撃のアドバイスを送った。

「見ていて、気になっていたところもありましたが、リモート期間中は、あえて口を出さないようにしていました。ここだけは気をつけた方がいいというところは、何人かの選手に伝えました」
  この日はチーム初実戦となる紅白戦が行なわれた。第2クールの4日間は、立浪監督を始め一軍コーチ全員不在。そんな非常事態にもかかわらず、己の課題と向き合ってきた選手たちが、大いに躍動して見せた。

 投手陣で1番輝いたのは、高卒2年目の高橋宏斗。3日のストライクテストで上位の成績を収め、この日の先発を勝ち取った右腕は、全24球中、21球がストレートという真っ向勝負で、打者6人をパーフェクト。最速はこの日投げた6投手の中で、ダントツトップの152キロを計測した。

「去年の秋から、徹底的に下半身を鍛えてきた成果。まだまだこれからだと思いますが、素晴らしいピッチングをしていましたし、非常に期待の持てる投球だった」

 その投球内容に、指揮官も目を細めると、チームの強化ポイントである打撃陣でも、多くの選手がアピールした。
  紅組1番に入った根尾昂が、これまで捉えきれなかったストレートを捉え、右中間二塁打でチャンスを作ると、二塁のレギュラー返り咲きを狙う阿部寿樹が、初球の変化球を捉えて先制適時打。阿部は3回にも初球を捉え、2打席連続安打を放った。

 さらに4回には、紅組3番・三好大倫が、初球のストレートを狙い打ち。チーム今季1号を右翼スタンドへ突き刺した。

「すごく良くなってきている。成長を感じますし、足(走塁)のほうも良くなってきていますから、どんどん結果でアピールしていければ、面白い存在になるかな」

 秋季キャンプから期待をかけていた2年目の外野手の一発に、指揮官も称賛の言葉を送った。しかし、5回に右前適時打を放った白組4番・石川昂弥には、こんな注文をつけた。
 「もちろんヒットはいいんですが、あのタイムリーは、まだまだやろうとしている形が(できていない)。内容的にはライトに飛んだ打球が、センター方向に飛べば合格。まだまだタイミングが、しっかり自分の形になっていない。根尾と石川、期待されている2人は、スウィング的には素晴らしい。ただ、ボールを呼び込む形が安定すればというところで、ここ何年苦労している。簡単なことではないと思いますが、これは本人たちが、根気よくやっていくしかないですね」

 主軸への成長を期待するからこそ、求めるものは高い。期待の若い戦力が、ここからどう戦力となっていくのか。まもなく始まる対外試合、実戦で立浪監督がどんな選手起用を見せるのか、楽しみだ。

取材・文●岩国誠

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