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「何をしてももう驚かないよ笑」大谷翔平、リアル二刀流で勝利投手+2安打の活躍も、兄貴分トラウトは“冷静”に分析<2021百選>

大谷が二刀流で活躍して勝利投手に。しかしトラウトが、意外に冷静なコメントを残したワケとは?(C)Getty Images
2021年のスポーツ界における印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、1072日ぶりに勝利投手となった大谷翔平を取り上げる。この日は、セーフティバントも見事に決めて大活躍。チームメイトのマイク・トラウトも“リアル二刀流”の健闘ぶりを称えた。

記事初掲載:2021年4月27日

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現地時間4月26日、この日のメジャーリーグの主役は間違いなく大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だった。

大谷は敵地で行なわれたテキサス・レンジャーズ戦に「2番・DH」で先発出場すると、投げては初回に4点を失いながらも5回3安打2四球、毎回の9奪三振をマークし、打っては3打数2安打2打点、3得点の”リアル二刀流”で躍動。チームも9点を挙げて援護し、大谷は2018年5月18日以来、実に1072日ぶりの勝利投手となった。

もっとも、立ち上がりは苦しかった。いきなり3ランを浴びると、初回だけで3つの四死球。課題のコントロールが露呈し、29球を投じるなど、とても長いイニングを投げられるとは思えなかった。しかし、この日の大谷は違った。

2回以降は、スライダーを中心にピッチングを組み立てると、相手を追い込めば伝家の宝刀スプリッターで打者を圧倒。4回には3者連続三振を記録し、メジャー自己最長タイの5連続Kもマーク。結局、5回を75球9奪三振でまとめたのだ。さらに打っても、4点を失った直後の2回に2点タイムリー、6回にはセーフティバントで2安打を記録し、計3度の出塁はいずれもホームに返ってきている。
誰もが驚愕する投打の大活躍だったが、この男だけは違ったようである。“メジャー最強選手”にして大谷の兄貴分でもある、マイク・トラウトだ。

トラウトは試合後のインタビューにて、大谷のバントヒットを含めた活躍について訊かれると、「何をしてももう驚かないよ笑」とコメント。初回の立ち上がりの悪さについては、「でも2回以降は別人だったね。追い込めば、アンヒッタブルなスプリッターで圧倒した。チームのためには何でもやるやつ。とにかく健康でいてほしいね」と、冷静にこの日の活躍を振り返りつつエールを送ったのだった。

大谷がエンジェルスに入団した時から、キャンプを含めて常に行動を共にしていた男だからこそ、常人からすれば驚異と呼ぶ他ないそのパフォーマンスすらも、「普通のこと」として捉えられるのかもしれない。

死球で3試合欠場していたトラウトは復帰戦でいきなりの4安打。今季成績を打率.426、出塁率.539、OPS1.359としている。そして、この成績すらも、トラウトからすれば「驚かない」のではないか。

構成●THE DIGEST編集部

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