新潟で開催された“夏祭り” サトウ食品社長が男女ペアマッチに寄せる思い
<サトウ食品インビテーショナルチャリティゴルフペアマッチ 最終日(1日競技)◇11日◇紫雲ゴルフ倶楽部 飯豊コース(新潟県)◇パー72>
表彰式が終わり、選手たちが仲良く記念撮影をする姿を見ながら、サトウ食品株式会社の佐藤元代表取締役社長はどこか寂しそうな表情でつぶやいた。「お祭りが終わった感じだな…」。
「男子ツアーを盛り上げたい」という思いから始まった男女ペアマッチ。「またこうして開催できてうれしいですよ」と、佐藤社長は選手たちを見守りながら喜びを感じていた。
第4回目となるツアー外競技は気温37度を超える灼熱のなか、男子ツアーのオープンウィークに開催された。「この猛暑、酷暑のなか無事に終えられたことが一番。今年も選手の皆さんがなかなかやらない競技方法のなかで、これだけ酷暑の中で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたことに感謝しています」。
同社の本社がある新潟県の紫雲ゴルフ倶楽部にて、今年は初の有観客開催。約100名のギャラリーが来場した。「新潟でプロの試合を見る機会があまりない。現場で見るからこそ、すごさを感じてもらえると思うんです。一番近くでプロの技術の素晴らしさを体感していただけたらと思います」と佐藤社長。コース内のローピングはなく、選手とギャラリーの距離は近い。スタートからホステスプロの中西直人や堀川未来夢らがファンサービスを行うなど、会場は大いに盛り上がった。
有観客にしたことで、佐藤社長は地元・新潟県のゴルフファンのリアルな声を聞くことができた。「ギャラリーの方から『新潟で男子ツアーを開催してほしい』というお声をいただけるようになった。試合のない週になりますから、夏祭りのような…まあ、そこまでとは言いませんが」と選手、ゴルフファンが楽しめるようなイベントを目指している。
さらに、出場選手たちの存在も佐藤社長の大きなモチベーションだ。
「普段の試合と違った1日競技のなかで、女子の選手と息を合わせて戦う。その中でお互いにいい発見があれば、これからに生かしてほしい」と男子ツアーを盛り上げるためだけではなく、選手の成長につながることも考えている。
さらに「我々にとっては、これだけの選手が新潟に来てくれることが何よりです」と感謝も忘れない。この気持ちはホールアウトした際に選手たちとグータッチをしているシーンからも感じられた。
選手のなかでも、同大会の存在が広まり始めている。「選手から『出たい』と言っていただけたり、『必ず来年もお願いします!』って売り込みがあるぐらい(笑)。そうやって楽しみにしてもらえるのであれば、我々もやりがいがある。また来年も開催できるように頑張ります」。年々繁盛する主催大会をさらに盛り上げていく。(文・高木彩音)
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