中島啓太 出だしボギーを平然と受け流して5アンダー発進 ニューパター好調も「距離感の微調整で明日からに備える」
<ハナ銀行インビテーショナル 初日◇15日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>
前週「ASO飯塚チャレンジドゴルフ」でプロ転向後初優勝を遂げた中島啓太は、10番からスタートして1イーグル・4バーディ・1ボギーの「68」、トータル5アンダーで第1ラウンドを終えた。
ラウンド後、中島は「ボギーが先行してしまったんですけど、そこから焦ることなく、バーディを獲ることができて、しっかり自分のゴルフができたのかな」と、出だしのボギーにも慌てることなく淡々とプレーを続け、いい流れが来るのを待ったと振り返った。
12番では、1メートルちょっとのバーディチャンスを逃してしまうが、次の13番パー3でこの日初のバーディ奪取。そこからは「しっかり集中できた」と中島。続く14番も連続バーディとする。その後は17番までパーを重ね、18番パー5では、ピンまで240ヤードのセカンドショットを3番UTで見事4メートルに2オン、イーグルを奪った。
プロトタイプの新パター投入により、好調が伝えられるパッティングについては「グリーンが少し重たい、というかあまり速くないので、なかなかタッチがつかめていないのかなって思うんですけど、ちゃんと上りのいいラインにつけることがまずは大事。明日以降、しっかりタッチが合うようにしていきたいと思います」と話す。
使用するパターについてあらためて聞かれると「凄くいい、いいです。距離感が出しやすいのがいい感じです」と、パターと相思相愛、信頼度の高さをみせた。
ただ前述のとおり、やや重めと表現したグリーンスピード(スティンプメーターで10・1/4フィート)には完全に対応できていないようだが、「今日は終盤になっても、ちょと下りのラインになると感じを出しちゃうというか、ラインに乗せようとして届かなかったりすることが多かったので、ちゃんと自分の決めたラインに決め打ちしていってカップに届かせるような練習をしようかなと思います」と、明日からの戦いに向けて調整すべきポイントも明確だ。
「ミズノオープン」以降の好結果に注目が集まるが、自身の中では「開幕戦の東建、関西オープンと、最終日のバックナインでスコアを伸ばせて上位には入れていたので、気持ちの面では凄く安定していました。焦らずにこのまま中盤戦、終盤戦と戦っていきたいです」と自信を覗かせる。
「なかなかバーディが来なくても、そこで焦ることなく、いついい流れが来るかわからない、っていう気持ちでやれているのがいちばん大きい」と続けた中島。出だしのボギーを平然と受け流したこの日のプレー展開は、まさにその言葉を証明するラウンドとなった。
好調の波に乗る中島だが、「ミズノオープン」からパターが変わり、それ以降今大会でも使用するギア14本に変更はない。クラブに対する信頼が得られたいま、「後はどうやってコースを攻略していくか、そこの問題だけだと思います。しっかり練習ラウンドでコースチェックして、体のコンディショ二ングして、いい準備ができれば、いいゴルフができる! っていう自信がついてきました」。自信に満ちた中島のコメントに、2週連続優勝への期待も膨らむ。(文・土屋裕一)
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