「こういう状況で笑うのはしんどい…」イ・ボミが“悔し涙”とともに吐露 残り3試合になった胸の内
<宮里藍 サントリーレディス 2日目◇9日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6513ヤード・パー72>
初日に続く「76」。今季限りで日本ツアーからの引退を表明しているイ・ボミ(韓国)は、長年拠点にしてきた兵庫県の大会でも結果を残せず、トータル8オーバーで予選落ちが確実な状況のなかホールアウトしてきた。「さびしいし、くやしい。プレーの内容が良くなくて、くやしいですね」。今週もショット面など精彩を欠いた。
昨年春から指導を受けるコーチも会場に来て、しっかりと振りこみ、入念にスイングをチェックして臨んだ試合だった。特に不振の“原因”として認識しているのが、スイング時にうまく左半身への体重移動ができずに後ろに残ってしまう点。それが左へのミスにつながっている。「意識してスイングしてもできない。一生懸命、そこを直すためにやっているんですけど…いいショットにならないから難しい。やりたいのにできないから、それが一番つらいです」という内なるもどかしさ、腹立たしさを明かす。
「試合が少なくなっているし…マスターズだけでもいいから、そこまでに直したい」という本音もポツリ。自身の“引退試合”となるホステス大会「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」(10月19~22日、兵庫県・マスターズGC)までには、なんとか打開策を見つけたい、そんな思いは強い。
これで今季は出場した4試合すべてで予選落ちとなる。「ファン、ギャラリーのみなさんが多く応援してくれることに感謝してるから、笑って回ろうとは思うけど、こういう状況で笑うのもしんどいです。残りも少ないし、いいプレーを見せたいけど。つらい姿より笑っている姿を見せたい気持ちです」。スマイル・キャンディは、こんなジレンマを抱えながら日々を過ごしている。
現時点で残り試合は2週後の「アース・モンダミンカップ」(22~25日、千葉県・カメリアヒルズCC)と、10月の「スタンレーレディスホンダ」(6~8日、静岡県・東名CC)、そしてマスターズGCレディースの3試合のみ。改めてあとわずかになったことを聞かれると、一気に涙があふれ出る。そして「3試合しか残っていない」と言葉を振り絞った。
この後は韓国に戻り、再び調整を続ける。「選手が成長できるようないい環境になってる。選手を尊敬のまなざしで見てくれるのが印象的」と話す大好きな日本ツアー生活の“タイムリミット”は刻々と近づいている。
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