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「フワーン、スコーン、ビューン」 大出瑞月の不思議なバーディはお守り拾得のおかげ!?

パット好調の大出瑞月が上位入りを狙う。(撮影:鈴木祥)

パナソニックオープンレディース 2日目◇29日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6656ヤード・パー72>

QTランキング21位の大出瑞月が今季2度目の60台となる「69」をマーク、4アンダーの6位タイと初優勝も狙える位置で最終日を迎える。本人曰く、2日目の5バーディのうち、普通のバーディは1つだけ。運を味方につけたようなバーディの数々が好スコアにつながった。

「フワーンって球を打とうと思ったら、スコーンってなっちゃって、ピューンみたいな。で、キュキュって」。お先のバーディを奪った12番パー5の3打目を大出は笑いながら振り返った。翻訳すると、上げるアプローチをするはずが、低くスピンが効いたアプローチになり、結果はピンそばにピタリと止まったということ。実際はミスショットだったが「めっちゃうまく見えたと思います。技ありみたいな」。13番パー3は距離こそ4メートルだったが、下りの大きく切れるフックラインを沈めて連続バーディ。「カップの横から入る感じ」と普通は決まることのないラインだったという。

序盤の2、4番も「絶対あり得ないようなバーディでしたね」。2番は15メートルの大きく曲がるスライスライン、4番はカラーから段を下る16メートルといずれも超ロングパットが決まった。「あんまりちゃんとラインを読まないような距離ですよね。こんなに長いパットが続けて入る日はないですよ。初めてです」。6番だけは2.5メートルを沈めて「ここだけ普通のバーディでした。コイツ、チャンスにつけたときに入んねえなと思われてもねえ」。大出は渋野日向子のニックネーム“シブコ”の名付け親。ラウンド後は独特のワードセンスを爆発させた。

幸運のきっかけを探すとすれば、初日の14番でお守りを拾ったこと。「ちょっと怖いなと思って、え~、どうする?って感じだったんですけど、ジップロックに入っていて、きれいに空気も抜いてあって、大事にしているみたいだったんで拾いました。ホールアウト後にマスター室に届けたら、探している人がいたみたいで、誰だか分からないけど、落とし主に届いていると思います。一日一善ですね」。善因善果、因果応報。善い行いはしてみるものである。

初優勝がかかる最終日に向けては「今日は何もいいことしてないですよ。大丈夫かなあ?(笑)」。こうして取材陣の笑いを誘いまくっていたのが午後4時ごろ。一日が終わるまでにまだまだ時間はある。コースを離れた後であっても、ほんの些細なことでも、最終日につながる善行があったと願いたい。(文・田中宏治)

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