ランチでビール、飲むか飲まないか?ゴルファーが押さえておくべき飲酒にまつわる心得
ゴルフにとって最高の季節の到来です。湿度が低く、暑すぎることもなく、とても気持ちよくラウンドできるのが春から初夏にかけての時期。スコアの良し悪しに関わらず、昼食時の冷えたビール(もちろんビールに限らず、レモンサワーでもハイボールでも!)はゴルフの楽しみのひとつ、と考えるゴルファーも多いのではないでしょうか。
“飲みニュケーション”が、社会人としての基本のコミュニケーションのひとつだった昭和の時代から、ゴルフとお酒は良い関係を保ってきました。しかし平成以降、飲酒運転の基準が厳しくなり、ゴルフコースでがっつり飲むゴルファーは減少しました。
令和になり、お酒を飲みながらプレーするなんて、言語道断だと憤る若者ゴルファーもいる反面、そこがゴルフの懐の広さで良いところだ、と、ランチ時の一杯のビールはゴルフの楽しみの一つと考えている若者ゴルファーも増えているそうです。
昔から、スポーツなのに飲酒しながらするのは不謹慎だという主張もあって、絶対に飲まない、という人たちもいます。スポーツという言葉が生まれる遙か以前から、ゴルフは存在していました。ドラコンとか、部門別の競技はスポーツになると思いますが、僕個人はゴルフはスポーツというカテゴリーで括れない文化だと考えています。
飲酒しながらでもできる懐の広さが、ゴルフの面白さだと説明するしかありません。
コロナ禍で、クラブハウスの使用に制限がかかり、ランチなしのスループレーが奨励された時期でも、お酒とゴルフがセットになっている人たちは、お酒を持ち込んでプレー中にも嗜んでいました。その上で、やはりランチでは、生ビールのジョッキじゃないとダメだ、と肩を落としていた人もいました。
徐々に日常を取り戻しているのは、ゴルフコースも世の中と同じです。
ランチ時の一杯は快感だと喜んでいる人は少なくありません。ここで、改めて問題なのは、雰囲気なのだそうです。みんなが飲むなら、飲まなければ変な感じになるし、逆に、誰も飲まないのに、自分だけ飲んでも良いかなぁ、という選択がむずかしい、というわけです。
令和のゴルファーとして、こういうケースでは、自由で良いのです。飲んでも良し、飲まなくとも良し。それぞれが、最小限に気を使って、自由にできるのが令和のゴルフです。
ただし、一つだけ絶対的な注意事項があります。
ゴルフでも、飲んだら乗るな、乗ったら飲むな、なのです。
運転するタイプの乗用カートの場合、飲酒運転の死亡事故が全国で起きています。免許がある仲間が全員で飲酒してしまうのはアウトです。みんなで飲みたい仲間の場合は、運転する必要がないリモコンのカートのコースを予約するなどの工夫が必要です。
そして、帰りの車を運転する人もランチの一杯には注意が必要です。ランチでジョッキのビールを飲んだ数時間後に飲酒運転取り締まりがあった場合、違反だと判断される数値が出てしまうことがあるからです。
楽しくゴルフをするだけのはずなのに、事故や違反で余計な不幸を引き込むのは、本末転倒。
結論として、ゴルフは酒を飲まなくとも十分に面白く楽しいものです。
スパイス的に、お酒というオマケも楽しむ、というような心得がマストで、飲むのも良し、飲まないのも良しなのです。
(取材/文・篠原嗣典)
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