堅実な守備でバイエルン戦勝利に貢献した板倉滉、さらなるレベルアップへの課題は「パススピード」
写真:板倉滉(提供:picture alliance/アフロ)
2月18日、ブンデスリーガ第21節「ボルシアMG対バイエルン・ミュンヘン」の一戦が行われ、3-2でボルシアMGが勝利した。
日本代表DF板倉滉はCBでスタメンフル出場し、堅実な守備でチームの勝利に貢献した。
レッドカードにより前半の早い時間帯に10人となったバイエルン相手に苦戦を強いられたが、貴重な勝ち点3を獲得した。
板倉滉はタイトな守備とパス成功率95%で勝利に貢献
ブンデスリーガで首位を走るバイエルンに対して素晴らしいプレーを披露した板倉滉。
前半8分にダヨ・ウパメカノが退場になるも粘るバイエルンを振り切った。
守備ではいつも通りハイレベルなインターセプトや空中戦の強さを発揮し、FKからヘディングシュートを狙うなど攻撃にも積極性を見せた。
そして、攻撃の組み立てをCBの位置から行い、パス成功率95%とほぼパーフェクトなプレー内容だった。
ワンランク上の選手となるための課題は「パススピード」
板倉滉はCBとしてかなりハイレベルな選手に成長している。
10人でいつもほどではないにしろ、バイエルンの攻撃陣に対しても素晴らしい守備ができており、現時点で相手がワールドクラスのFWであっても良い勝負ができるレベルであると言える。
しかし、板倉滉はさらに上のレベルの選手になれるポテンシャルがあり、日本サッカー界のためにもそこを目指すべきだろう。
守備に関しては、全体的な強さと上手さを維持しながら、経験値を高めDFラインを統率する力をつけていく必要がある。
そして、1番の課題となるのは、「パススピード」だ。
この試合では、成功率95%と一見すると素晴らしい出来に思えるが、相手は10人であり、CBの選手のパス成功率が90%台になるのはそこまで珍しくはない。
1つ1つのパスは丁寧で良かったが、その「パススピード」は残念ながらレベルが高いとは言えないだろう。
例えば、CBが組み立ての中心となるサッカーをしているプレミアリーグのブライトンに所属するCBルイス・ダンクは、サイドバックやWGに対して非常に速くて正確なパスを毎回供給している。
相手FWのプレスに対する「落ち着き」は板倉もあるが、このパススピードに関しては、正直なところ「Jリーグレベル」と言っても良いかもしれない。
しかし、CBとして大きく改善する点がそれくらいしかないという点では、板倉滉のレベルが非常に高いことを証明していると言えるだろう。
新生日本代表のDFリーダーとして期待されている板倉のさらなるレベルアップに期待しよう。
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