ドライバーが“日本一曲がらない男”は「2ヤード幅の順目」を狙い、来季80%超えを目指す【22男子スタッツ振り返り】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
もはや指定席 稲森佑貴が7季連続7回目の『フェアウェイキープ率賞』(撮影:鈴木祥)
今年の男子ツアーは20代の活躍が目立った。その証拠に「ジャパンゴルフツアー表彰式」で表彰された17部門のうち16個が初受賞。20代が15部門を制した。そんな1年をスタッツで振り返る。今回はフェアウェイキープ率部門。
カカト重心? 稲森佑貴の日本一曲がらないドライバー【連続写真】
この部門だけはもう独壇場といっていい。7季連続7回目の『フェアウェイキープ率賞』を獲得したのは稲森佑貴。しかも今季は、自身が持つ歴代最高の『77.63%』を塗り替える『78.66%』を記録した。
飛距離が出るほうではない稲森が強さを発揮するのは、狭いフェアウェイに深いラフといったタフなセッティング。事実、正確なティショットが要求される18年と20年の「日本オープン」を制している。そして、今シーズンは「中日クラウンズ」と「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」の2勝を挙げて、“メジャーしか勝てない男”の称号を返上。曲がらない上に伸ばし合いでも強い姿を見せた。また今季は、横田真一の83ホールを更新する85ホール連続ノーボギー記録も打ち立てている。
そんな稲森の驚異的なドライバーの正確性を裏付けるエピソードがある。11月の「マイナビABCチャンピオンシップ」で『フェアウェイの半分くらいの幅を狙っているのか?』と聞くと、「順目を狙っています」と回答。芝を刈るときは、ティイングエリアからグリーン方向に刈れば順目、逆に刈っていくと逆目とシマシマ模様になる。その1本1本の幅は2ヤードほどで、稲森は「ランを稼ぐために」明るく見える順目の芝を狙っているというのだ。「半分は冗談ですよ」と濁したが、日頃考えていなければ、即座に出てこない答えだろう。
2位以下を大きく突き放していた稲森がシーズン終盤に意識していたのは、前人未踏のフェアウェイキープ率80%超え。過去7度『フェアウェイキープ率賞』を獲得し、「全米プロシニア」のタイトルを持つレジェンド、井戸木鴻樹からは「80%超えを目指しなさい」と発破をかけられていた。
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