アーセナル加入後初黒星の冨安健洋に現地メディアは「マネとの戦いから逃げなかったが…結果は敗北」と厳しい評価
今夏の移籍市場最終日に開幕3連敗中だったアーセナルに加入して以降、出場した8試合で負けなし(6勝2分け)でチームの上位浮上に大きな貢献を果たしていた冨安健洋だが、注目の一戦でついに敗北を経験することとなった。
現地時間11月20日に行なわれたプレミアリーグ第12節のリバプール戦、敵地アンフィールドに乗り込んだ「ガナーズ」は、ホームチームの猛烈な攻撃に晒され、39分のサディオ・マネのヘッド弾を皮切りに、ディオゴ・ジョッタ、モハメド・サラー、そして南野拓実にゴールを許し、3節マンチェスター・シティ戦(0-5)以来の大量失点を喫した。
冨安にとっては、それまでの8試合の総失点数を1試合で記録することとなり、上位勢との対決で苦い思いを味わうことになった。サディオ・マネとの対峙することが多かった一戦で、空中戦は4回中3回制したものの、地上でのデュエルは6回で勝利は1回のみということで、非常に苦労させられたことが窺い知れる。ちなみにマネとの空中戦で肘を当てられたことにミケル・アルテタ監督が抗議し、ユルゲン・クロップ監督と激しい口論を展開してともにイエローカードを受けるという一幕があり、現地でも大きな話題となった。
現地メディアは、この日本人右SBに対して軒並み厳しい評価を下しており、日刊紙『Evening Standard』は「マネの先制ヘッドの場面では、ガブリエウ・マガリャンイスとともに部分的に責任を負うこととなった。必死にプレーしたものの、マネとの対峙では苦労を強いられた」として、10点満点の採点では、2失点目で致命的なパスミスを犯した左SBヌーノ・タバレスと並んで、守備陣では最低の「4」が与えられた。
他の日刊紙では『THE SUN』が「5」というチーム最低タイの厳しい採点で、寸評では「輝かしいスタートを切ったが、すぐにマネによってアーセナルの右サイドは苦しい時間を強いられることとなった。CBベン・ホワイトとの連係にも苦労した」とネガティブに綴ったが、『Daily Mail』は同じ「5」ながらチーム最低(N・タバレス)は免れ、寸評も「マネと良いバトルを展開し、ファウルを受けた際にはタッチライン沿いで両監督をヒートアップさせた」という、比較的ポジティブなものだった。
専門メディアでは『sportskeeda』が「6」と及第点で、ここでも「彼はマネとの戦いから逃げることはなかったが、結果は敗北だった。彼らの衝突のひとつは、タッチラインでの怒りを引き起こした」と、監督同士の口論に言及。『90min』もほぼ同内容の寸評で、こちらは「4」と厳しい採点となり、『football.london』は「日本代表選手は、退場の可能性もあったマネの力強いチャレンジを受け続けた。しかし、先制点の場面で敗れたり、後半は時折疲弊させられたりと、素晴らしい試合ではなかった」と綴り、採点は「5」に止まった。
最後に、アーセナルの専門メディア『PAIN IN THE ARSENAL』は採点こそ及第点と言える「6」だったが、寸評は「マネに何度も切り裂かれた。それでも、彼は自陣で十分なほどよく守ったが、敵陣に入った際の、ファイナルサードで貢献度は低かった」とネガティブなものとなった。
構成●THE DIGEST編集部
Follow @ssn_supersports