全豪オープン優勝のナダルを「敵国家の一員」と呼んだFCバルセロナ財団幹部が辞任<SMASH>
スペインサッカー界で強烈なライバル関係にある「FCバルセロナ」と「レアル・マドリー」の2クラブ。先の全豪オープン・テニスで優勝したラファエル・ナダル(世界5位/スペイン)は、マヨルカ島出身ながら、レアル・マドリーの大ファンとして知られる存在だ。
そんなナダルの活躍を喜ばしく思っていない人物がいた。バルサ財団の副会長アルフォンス・ゴダールである。カタルーニャ独立を公然と支持するゴダールは、全豪オープンでナダルが優勝した翌日、ナダルの名前をカタルーニャ語でクリスマスを意味する「Navidad(ナビダ)」に置き換え、SNSを通じて次のように発信した。
「ラファエル・ナビダは、初日から私を不愉快な気分にさせた。私はラ・ロハ(スペイン代表の愛称)やレアル・マドリー、フェルナンド・アロンソ(F1王者でかつてレアル・マドリーの名誉会長に叙任)、そして“敵国家”を象徴する全てのものと同じグループに彼(ナダル)を入れている」
このナダルの快挙を冒涜するようなコメントはすぐに批判の的となり、ゴダール本人は「有名人やそのプロフィールについて個人的な意見を書いたツイートは、一部の企業やメディアによる圧力によって、バルサ財団に損害を与える可能性がある」とコメント。失言の責任を取って財団副会長職からの辞任を表明したのである。
とはいえ、ナダルに対する謝罪はなし。しかも「FCバルセロナに負担をかけたくないし、表現の自由をあきらめたくもない。その結果、私はこのポジションから辞任する」と反省の気配も感じられない。
英『Daily Express』他複数メディアによると、今回の騒動を受けてFCバルセロナのジョアン・ラポルタ会長は「(ゴダールは)財団を傷つけたくない思いから自主的に辞任することとなった。その決断は尊重される」とコメント。さらにナダルのことは「彼は偉大な人物で彼の成功を祝福したい」とフォローしている。
構成●スマッシュ編集部
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