名手ツォンガがビッグ4との激闘のキャリアを回想。「人生最高の試合」は誰もが衝撃を受けたナダル戦!<SMASH>
男子テニス元世界ランク5位のジョー‐ウィルフリード・ツォンガ(フランス/現247位)が欧米メディア『Eurosport Tennis』のインタビューに登場。そのなかで男子テニス界の一時代を築いた「ビッグ4」(ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マリー)について回想した。
ATPツアーで通算18勝をマークしている36歳のツォンガは、ツアー屈指の強力なフォアハンドとサービスを武器に多くの強敵を打ち破り、キャリアを通して輝かしい功績を残してきた。テニスファンの間では同郷のガエル・モンフィス(18位)、リシャール・ガスケ(77位)、ジル・シモン(124位)とともに「フランス四銃士」とも称されているほどだ。
そんなツォンガの思い出深い出来事として、2008年全豪オープンでの準優勝を挙げる人は少なくないだろう。当時世界38位でノーシードからの出場だった名手は、1回戦でいきなりマリーと顔を合わせる厳しいドローとなったが、フルセットの激戦の末に勝利。その後も快進撃を続け、準決勝ではナダルをストレートで撃破した。
決勝ではジョコビッチに敗れてあと一歩のところでグランドスラム初優勝を逃したものの、1大会でビッグ4のうち2人から勝利を挙げ、「ツォンガ旋風」を巻き起こしたことで大きな話題となった。
ちなみにツォンガは2010年全豪でも準々決勝でジョコビッチと対戦しているが、この時はツォンガがフルセットの接戦をものにし、08年大会決勝のリベンジを果たした。
それらを含めツォンガはビッグ4との対戦で計18勝を挙げており、これはスタン・ワウリンカ(21勝)、ホアン・マルティン・デルポトロ(20勝)に次いで3番目に多い勝数だ。
それを引き合いに36歳は「僕は彼らに何度も勝った数少ない選手の1人だと思うよ」と自己評価。それでも「グランドスラムでビッグ4を倒すのは難しいことだった」と過去を振り返った。
さらに「グランドスラムで優勝するためには、フェデラー、マリー、ジョコビッチといったプレーヤーに連続して勝ち、さらに決勝でナダルを倒さなければならない。それは今でも非常に難しい」と改めてビッグ4の強さを称賛。一方でGS優勝への大きな壁として立ちはだかった偉大な4人とともにプレーできたことを誇りに思っているともいう。
「ビッグ4と一緒にプレーしたことは、僕にとって本当に重要なことだった。ランキングで彼らのすぐ後ろにいる選手でさえ、彼らを倒すことはできなかったからね。08年の全豪オープンではナダルに対して人生最高の試合ができたよ」
度重なるケガに悩まされながらも2021年シーズンにツアーに復帰したツォンガ。現在開催中の「ABN AMROワールドテニス」(2月7日~13日/オランダ・ロッテルダム/インドアハードコート/ATP500)にはワイルドカード(主催者推薦)で出場したものの、1回戦でフベルト・フルカチュ(ポーランド/11位)にストレートで敗れている。
文●中村光佑
【PHOTO】史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー
Follow @ssn_supersports