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海外遠征の最後でようやく… 渋野日向子が見つけた全英制覇時の自分 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

海外の経験は自分を取り戻す良い機会になった(撮影:GettyImages)

<GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ 事前情報◇15日◇イーグルポイントゴルフクラブ(茨城県) ◇6657ヤード・パー72>

3月の「アクサレディス」以来、約4カ月ぶりに日本ツアーへと戻ってきた渋野日向子。約3カ月にわたる海外遠征は「結果がいいものではなかったですが、最終戦の全米女子プロでいろんな経験もできましたし、足りないものもすごく見つかった」と収穫の多いものだった。

正確性アップ 渋野日向子の2021年ドライバースイングをコマ送りで

そのなかでも一番大きかったのが、遠征最後の試合となった「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」。2日目に予選落ちギリギリの状況から上がり2ホールで3つ伸ばして滑り込みで決勝進出、その決勝ラウンドでは帯同キャディがコロナ陽性となり棄権も危ぶまれる中、現地のキャディと36ホール戦った。そんな“濃い”4日間は渋野を大きく変えた。

まず、バーディ、イーグルでの奇跡の予選通過。「これからのゴルフ人生も、この2ホールで変わってくるかな」とラウンド後に話した2日目の上がり2ホールは「諦めないこと」を思い出させてくれた。

全米女子オープンまでは、言い方が悪いですが自分のゴルフに対して諦めていた部分がありました。それが全米女子プロで残り2ホールで3つ伸ばすことができたのは、最後まで諦めなかったから。前のいいところを思い出したのかもしれないし、新しい自分を見つけたのかもしれない。新たな一歩でした」

そうしてつかんだ週末のプレーが危ぶまれたのは、そのラウンド後。帯同キャディがコロナ陽性、渋野自身も棄権せざるを得ないかもしれない状況となった。絶望的な状況の中、何とかプレーできた36ホールは渋野のメンタルを大きく成長させる。

「3日目、4日目のゴルフができたことは大きかった。そこでメンタル強くなったかなと思いましたね。それまでは自分の失敗に対してイライラすることが多かった。それを許してプレーできる自分を見つけた。その2日間で気持ちが変わりました」

それは全英を優勝したころの自分に似ていた。「全米女子プロには日本人のギャラリーの方も多くいたのですが、“見ていて面白いゴルフだった”と言ってくださる方がたくさんいました。全英みたいに楽しんでやっている姿を見て言ってくれたのだと思います」。結果を追い求める中で失いつつあった自分を取り戻す良い機会となった。

一回りも二回りも成長して久々に挑む母国での戦い。「3日間戦えるように頑張りたい(笑)。とりあえず楽しんでできたらいいですね」。戻ってきた“スマイルシンデレラ”のゴルフを日本のファンにも見せつける。

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