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早田ひな「これは通過点」芝田沙季とともに代表権獲得<卓球・世界選手権日本代表選考会>

国内大会 早田ひな「これは通過点」芝田沙季とともに代表権獲得<卓球・世界選手権日本代表選考会>

2021.09.02 文:ラリーズ編集部
<世界選手権日本代表選考合宿 日時:8月30日~9月2日 場所:新潟県・新発田市カルチャーセンター>

2日、世界選手権の日本代表選考合宿は最終日を迎え、女子決勝リーグの全試合が終了した。早田ひな(日本生命)と芝田沙季(ミキハウス)が代表権を獲得した。

女子総括

写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部女子2枠のうち1枠を勝ち取ったのは、早田ひな(日本生命)だ。橋本帆乃香(ミキハウス)以外全員に勝利して、6勝1敗で勝ち抜いた。

橋本帆乃香
写真:橋本帆乃香(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部そしてもう1枠は橋本と芝田沙季(ミキハウス)で争われた。両者ともに5勝2敗で並んでいたが、直接対決で芝田が勝利していることから芝田が2位となり、代表権を獲得した。女子の決勝リーグの結果は以下の通り。

早田ひな コメント

世界選手権の初のシングルス代表が決まった心境は?

早田:選考会で勝てたことが自分の中でなくて、今日みたいにこれ勝ったら決まりとか、そういったところでいつも自分の力を出し切れずに負けてしまって、代表落ちすることが多かった。

本当に目の前の1試合1試合をやっていくのと、最終試合はこの1試合勝てばというよりかは、普通に芝田選手と対戦するっていうイメージ。いつも通りの考えで入っていったのでそこまで勝ちを意識して考えていたわけではなかった。

元々は全勝で通過することを目標にやってきたので、自分のノルマが達成できなかった悔しさの方が大きかった。ここで2敗してはだめだと自分の中でプレッシャーをかけて、しっかり自分の力を出し切ることに集中しました。

選考会でメンタル面について気を付けていたことは?

早田:11試合すべてやるという選考会はなかなか経験したことがなくて、前までは強い人とトーナメントで当たってたが、リーグで強い人1人1人対策してどうやって戦っていくかを時間かけてやっていった。

私は常に思い切って向かってこられる状況なので、一番苦しい立場だとは思うんですけど、その中で自分が経験してきたこと、東京五輪のリザーブとして経験させてもらえたことを活かして、試合ができる楽しみであったりとか、1試合1試合自分の実力を出せる嬉しさだったりを感じながら試合をしていました。

リザーブとしての収穫は?

早田:自分は今まで卓球始めてからずっと選手としてやってきているので、サポート側の気持ちであったりとか、どういう気持ちで毎日練習付き合っていたりとか、試合前の練習に、球拾いしてもらったりとかそういったところのありがたみを一番感じてます。

今回日本生命の練習相手の方、4-5人来ていただいてて、大輔先生と岡先生と今回は母も来てくれてるんですけど、前に比べてそこも感謝プラス今まで以上に恩返ししたいという気持ち。

やっぱり私は結果でしか恩返しすることができないので、そこをしっかり勝ちたい、みんなに勝利で喜んでほしいなと感じたので、選手をやっている側としてサポートの気持ちとか、いつもどういう立場で私のことを支えてもらってるのかっていうのを感じたところです。

東京五輪で感じたもの、この選考会で感じたことは?

(早田)初めて五輪を自分の肌で感じて、1人1人の想いだったりとか、選手が会場に入ってくるときの目つきや顔つき、立ち振る舞いや表情とか、すべてがちょっと違う感じで、死ぬ気で勝ちに来ている。

めちゃくちゃ緊張すると思うんですけど、その緊張のなかで心から体力から技術から、すべてが揃ってないと五輪で金メダルを取ることはできないと感じたので、何かがずば抜けているわけではなくて、すべてのバランスを精度を高めていく。

敗れた橋本帆乃香戦について

接戦を制した後、15分で試合が始まって、カットマンの相手で、自分の中では戦術を考えているつもりでも段々と足が動かなくなってきた。橋本選手と4試合目で戦ってなかったらこの反省を活かせていなかったかもしれない。

2試合目3試合目であれば乗り越えられても、4試合目では乗り越えられない体力の限界であったり、いかに最後まで自分の卓球をしていられるのかっていうところが、課題にもあった。

例えば、4コマの練習後に試合をして、最後まで集中できるかは、今までやってきたことがなかった。そこが足りない部分でもあったので、その気づきができたことがよかったですし、その中で集中できたら、ああいう場面で絶対負けることはないんだなと感じて、すごく収穫のある一敗であったなと思います。

東京五輪で、集中力がすごいとか一番印象に残っている選手は誰か?

早田:中国の選手は国を背負って戦ってきてるので、緊張がすごくて、でもその中でそれぞれ、美誠みたいに緊張をずっと楽しんでる選手であったり、試合モードで練習してる選手もいた。

私がすごく参考になったのがティモ・ボル選手。ベテランで戦ってきたからこそ、ペース的にもいつもと変わらない。

唯一ティモ・ボル選手がワールドツアーでも、ウォーミングアップして練習を楽しんで感覚で遊んで、そのまま試合に入ってその通りの試合ができる。それができる選手が一番強いんだなという感じでした。

今回私も、緊張はするんですけど、練習の時から楽しんで、良いボールが入ったら声を上げて、っていうのを繰り返していくうちに、自分の中でも掴んできたものがあったので、そこも含めていろいろと勉強になりました。

世界選手権ダブルスでは2回出ていて、シングルスは初だが、意気込みは?

早田:まずは、自力で切符を獲得したっていう気持ち、でもこれは通過点として世界一を狙うための選考会でもあったので、世界選手権に目標を合わせていくために今回体力面であったり、練習の中でもっと工夫していった方がいいとか、そういう部分も変えていきたいと思います。

あとは11試合もやったので体も疲れているんですけど、特に女子選手はカットマンが多いので、試合の中でカット打ちが入ってきたときに、いかに力を使わずに楽に打てるかを五輪が終わってから修正してきた部分ではあったので、思ったより疲れなかった。

最後まで元気に戦えたので、本当にあの1試合(橋本戦)だけ課題が残った感じだった。

体力・技術・メンタル的にもいろんな部分で上を目指して、世界選手権までにもっともっと強くなれるようにしていきたいです。

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