丸山茂樹が語る、一流選手の共通点 松山英樹が「尻上がりに」メダル争いまで来た理由 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
リーダーボード
Pos 選手名 Sco 1 X・シャウフェレ -14 2 松山英樹 -13 3 P・ケーシー -12 C・オルティス -12 5 S・ムニョス -11 R・マキロイ -11 M・ペレイラ -11 S・ストレイカ -11 9 T・フリートウッド -10 S・ローリー -10 順位の続きを見る
丸山茂樹ヘッドコーチはここまでの松山をどう見る?(撮影:福田文平)
<東京五輪ゴルフ競技(男子) 3日目◇31日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
コロナ陽性の判明から隔離を経て、復帰戦として五輪を迎えた松山英樹。試合はもちろん、ラウンドもままならない中でコース入り。開幕前の様子を見ていた丸山茂樹ヘッドコーチは「仕上がりは70%」と語っていたが、そこから3日で金メダルを狙える位置まで上がってきた。
「3日目が終わって、いいショットと悪いショットがあからさまに出ている」と見た丸山。それでも、第2ラウンドはボギーなしの「64」をマーク、第3ラウンドも「67」と伸ばした強さはどこにあるのか。ショットのスタッツを見ると、フェアウェイキープ率は56位タイ、パーオン率が44位タイと本調子と比べるといいとは言えない数字。一方で、パッティングとサンドセーブ率が全選手中トップタイに立っている。
「コンビネーションとよく言うけど、ミスしたときにも、リカバリーできるアプローチやパターが要所に出ているからボギーも少ないし、見ていてすごいなと思う。どこかが悪くても、バランスを保てているのが強さ」だという。「ゴルフに完璧はない」という中で、調子が万全でないときでも、許容範囲に収める技術を持つのが一流選手の共通点。「不安を持ちながら、たぶんショットも確信は得ていない中でやっていると思うけど、その中で攻撃と防御のバランスのよさは、改めてすごいと感じます」と、松山のプレーを見ながら満足げにうなずいていた。
「尻上がりにいってくれたらいいなと思っていたけど、そのあたりは思惑通りにいっている。ここに入ってきた状態を考えると、この位置で戦ってくれていることに誇りを感じます」とここまでの健闘を讃えつつ、「彼は金メダルしか見ていない」という松山の思いも理解している。時にストイックすぎるほどにゴルフに向き合う姿勢に、練習場、スタート前には軽い話題を投げながらガス抜きをするのもコーチの役目。「明日も変わらず接していこうかなと思います。他愛のない会話から、同じように特別なにをするでもなく」と、最終決戦に向かう背中を見送る。
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