
佐野海舟(写真:SportsPressJP/アフロ)
2025年も残りわずかとなり、いよいよW杯イヤーである2026年が始まろうとしている。
史上最強との呼び声高い現在の日本代表は、各ポジションに2人以上の素晴らしい選手が揃っており、移動距離があり気温も高い北中米W杯でもレベルを落とさずに最後まで戦い抜ける戦力を有している。
しかし、誰が出場しても一定以上のクオリティが期待できるわけだが、チームの柱となる「外せない選手」も何人か存在する。
ボランチのポジションにおいてそれは「佐野海舟と遠藤航」となるはずだ。
守田や鎌田、田中碧も良い選手だが相性的には「佐野-遠藤」がベストか
長らく代表では遠藤航と守田英正がファーストチョイスだったが、現在は佐野と鎌田がこのポジションにおいて抜群の存在感を放っている。
「北中米W杯は佐野と鎌田のダブルボランチで勝負すべき」といった声も多くなっているほどだ。
しかし、それでもボランチのベストな組み合わせは「佐野-遠藤」だと言い切れる。
なぜならば、2人のプレーの特徴が日本代表に最もポジティブな効果を及ぼすと考えられるからだ。
日本代表のディフェンスの特徴を挙げてみよう。
3バックシステムを採用し、板倉滉や鈴木淳之介、谷口彰悟、渡辺剛、伊藤洋輝、冨安健洋、高井幸大など一定以上のクオリティを持った選手が揃っている。(怪我からの回復時間によってはW杯本番に間に合わない可能性がある選手もいるが)
WBには堂安律や伊東純也、三笘薫、中村敬斗といった攻撃的な選手を配置するが、日本人らしく守備時にはしっかりと相手WGにプレスをかけられる。
そういった意味では大きな穴にはなりにくい。
唯一弱点と呼べるのは、DFラインの裏や深い場所に「ロングボール」を放り込まれた後の対応だ。
この点において、ボランチに遠藤がいることが活きてくる。
バイタルエリアに門番のように立ち、ロングボールのこぼれ球を拾い、相手が拾ったとしてもすぐさまプレスをかけられる。
もしも佐野と鎌田(もしくは佐野と守田、佐野と田中碧)が組んでいる場合には、動き回る特徴を持つ佐野はこぼれ球を拾えるシーンが遠藤よりもかなり少なくなるだろう。
鎌田や守田、田中碧が下がり目のボランチを担っていたとしても同様で、遠藤のように高確率でピンチを摘み取ることはできないだろう。
もちろん、佐野が遠藤以外の選手と組めば攻撃の組み立てはしやすくなる。
しかし、佐野を前目のボランチに配置することで縦横無尽に中盤を動き回り、両シャドーの選手や両WBの選手と連携して高精度なショートカウンターを発動させられる。
攻撃と守備のバランスが最も安定する形こそ、「佐野-遠藤」のコンビなのだ。
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