
上田綺世(写真:ANP Photo/アフロ)
10月5日、エールディビジ第8節、「フェイエノールト対ユトレヒト」の一戦が行われ、3-2でフェイエノールトが勝利した。
この試合にCFとして出場した日本代表FWの上田綺世は、決勝点を含む2得点を奪い勝利に貢献した。
8試合8得点で得点ランキングトップに立つ
首位に立つフェイエノールトは前半20分に上田の得点でリードを奪う。
上田の裏への抜け出しに合わせて素晴らしいパスが供給された理想的な流れによる得点だった。
この得点シーン以外でも裏への抜け出しに対してパスが出てくるようになっているため、チーム内でも確実に上田に対する評価は高まっているといえるだろう。
その後点の取り合いになり2-2の状況で試合終了かと思われたが、新エースの上田が値千金の決勝点を奪う。
瞬時に体の向きを変えてから抜群のトラップでシュートまで持っていき、体勢を崩しながらもキーパーが届かない位置にループ気味のシュートを放った。
この得点が決勝点となったわけだが、まさに「エースストライカー」というシーンだった。
8試合8得点という上田の覚醒は、本人の努力はもちろん、ファンペルシー監督の指導も影響しているといえるだろう。
シーズンが始まる前は「上田をスタメンで起用し続けるのは危険」といった懐疑的な声も多かったが、ファンペルシー監督は上田を信じ起用し続けている。
そしてファンペルシー監督といえば2度のプレミアリーグ得点王に輝くなど世界的なFWとして活躍した名選手でもある。
そんな監督が上田を指導しているため、必然的にストライカーとしての動きに対するアドバイスは多くなる。
昨季までも上田は良いFWだったが、今季は相手からするとより警戒しなければならないストライカーだといえる。
今後コンスタントに得点を重ね得点王を獲るようなことになれば、本人のキャリアにとっても日本代表にとってもポジティブなものとなる。
ただし、上田のポテンシャルを考えればさらに良いストライカーになれる可能性があるのも事実だ。
ユトレヒト戦でも前半に決定的なシーンがもう1つあり、決めていればハットトリック達成となりさらに評価を高められただろう。
上田は安定したポストプレーや前線のチェイシングといったプレーの質も高くなってきているが、今季はシュートに持ち込むまでの動きや決定力がより高まっている。
今季の終盤にかけてさらにワンランク決定力が上がれば、来夏ビッグクラブに引き抜かれる可能性も出てくるだろう。
果たして上田は得点を量産し続け得点王を獲ることができるのか、今後も注目だ。
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