
佐野海舟(写真:picture alliance/アフロ)
昨季ブンデスリーガにおいて大きなサプライズとなったのが、日本代表MF佐野海舟(マインツ)だ。
出場試合数33試合(2954分出場)で走行距離数382.7㎞(ブンデスリーガ1位)、デュエル勝利数362回(ブンデスリーガ4位)となるなど、欧州挑戦1年目でリーグを代表するボランチに成長した。
2年目も同様の活躍ができればビッグクラブへのステップアップも
すでにブンデスリーガではその名が広く知れ渡っている佐野だが、まだまだ欧州全体ではそれほど知名度は高くない。
そのため、2年目となる今季も昨季同様の活躍を見せる必要があるといえるだろう。
ECL(欧州カンファレンスリーグ)に出場しドイツ以外の国にその名を広めることも重要だが、4次予選第1戦で逆転負けを喫しており、最悪の場合はドイツ国内のみでのアピールとなる。
それでもブンデスリーガは欧州屈指のリーグであるため、2年連続でトップクラスのスタッツを残せばドイツ国内やプレミアリーグ、セリエA、ラ・リーガといったリーグの強豪クラブから声が掛かる可能性もある。
佐野にとって非常に重要な1年となることだろう。
日本代表においても重要な1年に
佐野は6月5日に行われたFIFAワールドカップのオーストラリア戦で復帰し、抜群の存在感を放った。
6月10日のインドネシア戦では遠藤航とのコンビで出場し息の合ったプレーをしたことで、「遠藤の後継者」であると同時に「相性抜群のコンビ」といった印象をファンたちに持たせた。
ただし、ライバルとなる可能性が高い田中碧もプレミアリーグに昇格したリーズで活躍しており、スポルティングの守田英正もチームでレギュラーとしてプレーしている。
若手の藤田譲瑠チマと比較すれば序列は一歩リードしているといえるが、旗手玲央や鎌田大地もボランチで出場できることを踏まえればまだまだ安泰な立場だといはいえないだろう。
マインツで活躍を継続することはもちろん、日本代表の試合でも一定以上の存在感を示さなければ北中米W杯のメンバー選出は叶わないはずだ。
豊富な運動量や欧州トップクラスのボール奪取能力、縦への推進力など素晴らしいスキルを持つ佐野だが、今季はそこに「得点関与能力」が多少でも上乗せさせたいところだ。
もしも前線にも顔を出せる選手になれれば、一気に欧州トップクラスへと駆け上がれるはずだ。
果たして佐野は今季もインパクトある活躍が残せるのか、そのプレーに注目だ。
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