前田大然,サッカー

セルティック前田大然の今季公式戦25得点の欧州における価値とは

写真:前田大然(AP/アフロ)
スコットランドリーグ(プレミアシップ)のセルティックに所属する日本代表FW前田大然(27)の勢いが止まらない。

2月25日のアバディーン戦で2得点を挙げ勝利に貢献し、今季の得点を25に伸ばした。

しかし、この25得点は「欧州において思ったほどの価値がない」という意見が多いのも確かだ。

セルティックでの25得点は思ったほど評価には繋がらず

セルティックが所属しているスコットランドリーグの世界ランキングは14位だ。

これはプレミアリーグの2部リーグにあたるチャンピオンシップ(11位)よりも低いランクとなる。

4大リーグ(プレミア、ラ・リーガ、セリエA、ブンデス)の次のランクと称されるフランスのリーグ・アン(5位)、ポルトガルのプリメイラリーグ(6位)、オランダのエール・ディビジ(7位)、ベルギーのファースト・ディビジョン(8位)とも肩を並べられていない。

そればかりか、トルコリーグ(10位)ギリシャリーグ(12位)よりも順位的には下となる。

セルティック自体の強さはCLノックアウトフェーズプレーオフになんとか残れる程度の強さはあるものの、2位のレンジャーズを除く3位以下のクラブはどこも「J1リーグのクラブの方が強いのでは?」といったレベルだ。

必然的にリーグ戦で対戦する際には圧倒的なボール支配力で試合を進められ、シュートチャンス数もかなり多くなる。

そうした中で奪った25得点であり、その数字ほどの評価は得られていないというのが正直なところだろう。

実際に元エースの古橋亨梧は移籍したレンヌでポジションを奪えずにいる。

セルティックからプレミアリーグのブライトンに移籍したマット・オライリーもスタメンを奪えておらず、スコットランドで無双したとしても「上位リーグではスタメンを奪うことさえ難しい」のが現実だ。

それゆえに、前田の公式戦25得点も鵜呑みにはできない。

ただし、前田の実力とポテンシャルは上位リーグでも通用する可能性もある。

圧倒的な走力と持久力はどのクラブも欲する能力であり、ボールを扱うテクニックも着実に年々成長を遂げている。

4大リーグの絶対的レギュラーとしてプレーするのは難しいかもしれないが、「この選手がいると試合展開によって有効な選択肢となる」と評価される可能性は大いにあるだろう。

そういった意味では、シーズン終了後にスコットランド以外のリーグにチャレンジするのも「あり」といえるのではないだろうか。

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