佐野海舟（写真：SportsPressJP/アフロ）
今季活躍している日本人選手といえば、フライブルクの堂安律やスタッド・ランスの中村敬斗と伊藤純也、レアル・ソシエダの久保建英、ブライトンの三笘薫、ボルシアMGの板倉滉、パルマの鈴木彩艶らが挙げられる。
しかし、実は今季がスタートしてから最も評価を高めたのは前述した日本代表選手たちではなく、代表から1年近く遠ざかっているマインツ所属の「佐野海舟」だ。
ブンデスリーガ全試合で先発出場で評価急上昇中の佐野
日本で起きたスキャンダルによって一時はマインツへの加入自体が危ぶまれた佐野だったが、なんとか開幕に間に合った。
その能力の高さが買われボランチのレギュラーを奪取すると、11試合でフル出場。
開幕戦と第3節も試合終盤までプレーするなど、もはやマインツの中心選手と言っても過言ではない。
ドイツ語はもちろん、英語もそれほど喋れず、性格的にも内向的である佐野だが、そのプレーの質で周囲からの信頼を勝ち取ったのだ。
ボー・ヘンリクセン監督からはその能力を絶賛されている。
ブンデスリーガで通用するというレベルではなく、世界的にもトップクラスのポテンシャルを持っていると評価をしている。
「ボランチのポジションで世界最高の1人になれる」とまで言い切っているのだ。
ここ数試合では守備だけでなく攻撃でも良いプレーができるようになっていて、持ち前の縦への推進力に磨きがかかっている。
チームメイトは佐野のことを「トレーニング相手として最悪の選手」だと述べている。（選手としての最高の誉め言葉）
日本代表への復帰を期待する声も日増しに大きくなっている
かつてプレミアリーグを制したミラクルレスターやチェルシーで大活躍したカンテや、ブライトンやチェルシーで大活躍しプレミア屈指のボランチとなったカイセドと同じような能力が佐野にはある。
ブンデス屈指のボール奪取能力や1試合で12㎞以上走れる運動量、そしてスピード、ボールを扱うテクニック、優れたサイドチェンジのパスなど、日本人ボランチとしての能力はすでに遠藤航や守田英正と肩を並べていると言っても良いだろう。
特に遠藤航は直接的なライバルとなりえる。
キャプテンシーは遠藤に遠く及ばないが、ボランチとしての能力はライバルと言っても良いくらい拮抗している。
スキャンダルの過去があるため早々に日本代表に復帰するのは難しいが、今後さらに活躍が続くようならば、代表復帰を望む声が爆発的に大きくなっていくことだろう。
ブンデスでさらにその存在感を高めていくことができるのか、今後の佐野海舟に注目だ。
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