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ルーキーの菅楓華は無念の失速に悔し涙 「やっぱり簡単には優勝できない」

優勝争いの中後半崩れ涙した菅楓華(撮影:米山聡明)

<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 最終日◇15日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6560ヤード・パー72

涙が止まらなかった。初めての最終日最終組。首位と2打差の2位から出た19歳のルーキー・菅楓華は「75」と崩れ、トータル7アンダーの8位に終わった。「64」と伸ばして6勝目を挙げた3学年上の岩井明愛、今季初優勝は逃したが「69」で回った4学年上の山下美夢有はともにボギーなし。格上の2人との実力差は分かっていても、勝負どころのバックナインでバーディを1個も奪えず、3ボギーで優勝争いから脱落した自分が不甲斐なく、悲しかった。

「緊張は多分していたんだと思います。でも、最後まであきらめずにプレーできた。やっぱり、そう簡単に優勝できないことも分かりました」

大勢のギャラリーに囲まれてスタートした1番はピン手前6メートルを沈めた。ツアー15試合目で初の優勝争いの重圧をはねのける快調な滑り出し。だが、それが最初で最後のバーディだった。その後はショットがブレ始め、フェアウェイキープ率は35.7%(5/14)。「ドライバーショットが曲がってしまって、うまく修正できませんでした」と力なくうなだれた。

7位に入った3月のツアーデビュー戦「Vポイント×ENEOSゴルフ」、8位だった2週前の「ゴルフ5レディス」に続く3度目のトップ10入りも、素直に喜べるはずもない。ただ、次戦の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で確定する第2回リランキングは暫定18位に上がり、終盤戦の出場資格は確実となった。

女子ツアーの屋台骨を支える山下、岩井との競演は残念な結果に終わったが、“ビッグ2”から得たものは大きい。「ここで決めないといけないところを、しっかり強気で入れてくる。悪くてもパーを拾う。そういうところですね」。悔し涙を流した分だけ強くなる。「たくさん刺激をもらったので、次につながると思います」。次代のエース候補は落としていた視線を上げ、しっかりと前を向いた。(文・臼杵孝志)

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