最高の一瞬『突然フレームイン_サッカー』
サッカーカタールワールドカップでは「三笘の1ミリ」が話題になりましたが、あの三笘の折り返しパスに合わせてゴールを決めたのが田中碧です。
田中は三笘の一つ年下ですが2人は同じ小学校、中学校出身で、Jリーグの川崎フロンターレでも一緒にプレー。現在はドイツ2部リーグのフォルトゥナ・デュッセルドルフに所属しています。
写真は今年元日の日本代表のタイ戦で、田中碧が先制ゴールを決めたシーンです。
朝から雲一つない青空に恵まれた東京・国立競技場ですが、この時期は太陽の位置が低いので、競技場の屋根影がほぼピッチを覆っていました。
後半6分の田中の先制ゴールですが、私は日本の攻めを、バックスタンド側のタッチライン沿いから狙っていました。
この時、大きくゴール前に蹴りこまれたボールを伊東純也がキープし攻め込んでいったので、私はファインダー内で伊東をフォーカスしシャッターを押し続けました。伊東はシュートへ持ち込むかと思われたのですが、ゴール前にいた細谷真大へパス。私はそこで一瞬シャッターから指を離しました。
パスは細谷をマークしていた相手ディフェンダーに当たり、ボールがこぼれます。するとファインダー内に突然田中碧の姿がフレームインしてきたんです。すぐに田中にフォーカスして再びシャッターを押し、うまくシュートシーンを収めることができました。
田中はミッドフィルダーで、意表を突くパスやミドルシュートを武器としていますが、このゴールシーンのように、相手ゴール前まで走り込んでも決定機を作り出します。
カタールで行われたアジアカップの日本代表には招集されなかったのですが、今年はワールドカップ2026の予選が始まるので、彼のプレーを楽しみにしています。
▼高橋 学(たかはし・まなぶ)
1975年、福島県福島市生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科でスポーツフォトを専攻。1996年より(有)ジャパンスポーツで実績を重ねてフリーランスに。現在はサッカー、フットサル、陸上、フィギュアスケートなど様々なスポーツを取材している。
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