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張本智和「やっと胸を張って自分が日本のエースだと言える」戸上隼輔との激戦制し6年ぶり2度目のV<全日本卓球2024>

<天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月22~28日 場所:東京体育館(東京)>

28日、2024年全日本卓球選手権大会は最終日を迎え、男子シングルス決勝が行われた。

決勝では、戸上隼輔(明治大)にゲームカウント1-3から逆転し、卓球史に残る試合を制した張本智和(智和企画)が6年ぶり2度目の優勝を果たした。決勝の試合後、張本智和が報道陣の質問に答えた。

写真:健闘を称え合う戸上隼輔(明治大)と張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部
写真:健闘を称え合う戸上隼輔(明治大)と張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部

張本智和(智和企画)コメント

優勝した今の気持ち

少し時間が経って実感が湧いてきましたが、喜びよりも信じられないという気持ちが大きいです。2度目の優勝まで長かったなと。

昨年は苦しい期間が続いていたと思いますが

昨年は国内外の大会で思ったような結果が出せず苦しい期間が続きました。でもそれも含めて自分の経験ですし、良い経験も悪い経験も自分に返ってくるので、それを活かせるかどうかは普段の自分の行動次第だと思っています。

試合の結果は思わしくなかった1年でしたが、卓球以外の時間を大切にできた1年だったと思います。

決勝を振り返って

ゲームカウント1-3になった時点で、去年と同じ展開だなと思いました。6ゲーム目はリードしてもすぐ追いつかれて、やっぱり戸上選手は強いなと思いました。

去年は心の中で自分の方が優位に試合を進められるのではないかという僅かな油断があったかもしれません。ですが今年は戸上選手を自分と同等だと思って、お互い認め合った上でガチンコの7ゲームを闘うんだという気持ちで試合をしていました。

お互いライバルだと認めていたからこそ、3ゲーム取られても焦りは無かったですし、戸上選手が3ゲーム取れたんだから自分も3ゲーム取って追いつくこともできるだろうと思っていました。

写真:張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部
写真:張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部

改めて6年ぶりの全日本優勝は嬉しいですか

大会前は全日本と同時期に開催されるWTTスターコンテンダーゴアに出ようかなと思ったこともありました。

でも世界ランキングのポイントも大事だけど、日本の1位を決める全日本は特別な意味があると思って、出場を決めました。

全日本を獲れなかったとしても仕方がないけれど、今年は自分が獲る番だったのかなと。あれだけ苦しい試合で、8回もマッチポイントを握られて、足もつりそうになっても勝てたというのは、神様が勝たせてくれたのかなと思います。

全日本には魔物が住んでいるとよく言われますが、魔物がいるということは神様もいるんじゃないかと思っていて。戸上選手にとっては全日本の魔物がいたかもしれないけど、今回の僕には全日本の神様が味方としてついてくれたのではないかと思っています。

全日本を獲ったことで何かが変わったか

全日本を獲ったことで、明確に自分が日本のエースなんだと言えるようになりました。

水谷さんが引退してからずっと自分がエースと言われ続けていました。たしかに世界ランキングは自分が一番高くて、国際大会でも日本選手の中で1番良い成績を残していました。ですが全日本を獲らなければ日本のエースとは言えないと思っていて、ずっとぎこちなさを感じていました。

でも今回戸上選手に打ち勝って全日本を獲ることができて、やっと胸を張って自分が日本のエースだと言えます。

2024年はどのような1年にしていきたいか

この全日本で選考レースが終わり、世界卓球とオリンピックが今年のビッグゲームになります。やっぱりオリンピックで3年前のリベンジを果たして、3種目でメダルを取ることが1番の目標です。

張本智和(智和企画)試合結果

4回戦

張本智和(智和企画)4-1 木造勇人(関西卓球アカデミー)

5回戦

張本智和(智和企画)4-0 萩原啓至(愛工大名電高)

6回戦

張本智和(智和企画)4-1 丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)

準々決勝

張本智和(智和企画)4-2 宇田幸矢(明治大)

準決勝

張本智和(智和企画)4-1 篠塚大登(愛知工業大)

決勝

張本智和(智和企画)4-3 戸上隼輔(明治大)

文:ラリーズ編集部

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