元世界1位からの言葉で奮起 佐藤心結が「TOTOジャパンクラシック」へ“絶対”に出たい理由
<富士通レディース 事前情報◇12日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
「富士通レディース」終了時点のメルセデス・ランキング上位35人が出場できる日本開催の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」。現在同ランキング34位と当落線上付近にいる佐藤心結は、TOTOに「絶対に出たい」理由がある。
7月の「全米女子オープン」に出場し、トータル11オーバー・53位タイで終えた佐藤。「調子というより、初めての海外で時差ボケが残っていて…。(海外と日本で)セッティングも違うので、自信を持って打てていなかったです」と、帰国後は4戦連続で予選敗退。渡米前は同ランキング31位とTOTO出場圏内にいたが、40位へと後退してしまった。
だが「CAT Ladiesで予選通過できたのが大きかった」と話すように、そこから7戦連続で予選通過。ショットに自信を取り戻し、トップ10に2度入る活躍を見せて出場圏内まで戻してきた。ショット復調の要因は、全米女子オープンで手にした賞金で弾道測定器のトラックマンを購入したことにある。
「打った感触とデータを照らし合わせて、自分の感覚が合っているかを確認するようになりました。特にショートアイアン系の距離を細かく見ていたら、試合でも距離が合うようになったんです」。今までは感覚だけで勝負していたところに細かなデータが加わって、その日のコンディションに合わせてプレーできるようになったという。「コースの中で自信を持って打てています」と、高価な買い物が復調につながった。
「絶対に出たい」と話すTOTOだが、その理由の一つが、調子を落とすきっかけとなった全米女子オープンにあった。「実は、全米女子オープンのとき、帰り際にリディア・コ(ニュージーランド)さんが『TOTOで会おうね』と話しかけてくれたんです」と、小さいころから憧れていた元世界ランキング1位の選手からうれしい言葉をもらったという。「約束を絶対に果たしたいんです。今大会トップ10に入れれば、出場に大きく近づくと思うので」。ランキング35位内死守へ強い決意を示す。
「TOTOで会えたら、自分のことも覚えてくれるだろうし、世界1位の人から技術だったりを聞きたいので。絶対に出たいです」。憧れの選手との約束を果たすための戦いがまもなく始まる。(文・杉本夏希)
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