• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 小祝さくらが終盤見せた“意地のパーセーブ” 勝者・神谷そらを称賛「飛距離がすごい」

小祝さくらが終盤見せた“意地のパーセーブ” 勝者・神谷そらを称賛「飛距離がすごい」

1打差惜敗の小祝さくらは20歳ルーキーに脱帽「安定しているし、飛距離がすごい」(撮影:福田文平)

<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 最終日◇10日◇パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)◇6755ヤード・パー72>

初のメジャー制覇、節目の通算10勝目がかかっていた小祝さくらは、最後まで意地のプレーを続けたが、優勝した20歳のルーキーにあと1打及ばなかった。それでも「後半の2つのボギーがもったいない。最後までベストを尽くしてプレーはできました。仕方ない」と、普段と変わらぬ口調でサバサバと惜敗後の心境を話す。

2日目から首位を守り迎えた最終日。4番パー4では、あとわずかでイーグルというセカンドショットを放ち最初のバーディを奪った。しかし、そこから停滞。この間に9番で3つ目のバーディを奪った神谷そらに追いつかれた。さらに神谷が連続バーディを決めた10番を小祝がボギーとしたことで、2打のビハインドを負うことに。12番でも小祝はスコアを落とし、一時は3打までその差が広がった。

だが、ここから意地を見せる。圧巻だったのは15番で1つ伸ばして迎えた16番から。10メートルから放ったバーディパットがカップを過ぎると、傾斜で転がり8メートルのパーパットが残ったが、それを沈めた。さらに17番では4メートルをねじ込んでバーディ。16番でボギーを叩いていた神谷との差は1打に縮まった。勝負の18番はピンまで7ヤードほどのグリーン奥からのアプローチでカップインを狙ったが「少し浅かった」と決まらず。そろってパーを並べ、勝負ありとなった。

「1番、6番、9番で4日間バーディを獲ることができなかったのが大きい」。ここで挙げたのは、難易度が17だった1番パー5、最もやさしい18の6番パー4、そして15だった9番パー5という3つのバーディホール。そこを得点源にできなかったのは心残りだ。ただ、すぐに「今週は仕方ない。次へ向けて」と前を向く。そして優勝した神谷については、「距離が出て曲がらないし安定している。パターも上手だけど、飛距離がすごいですね」と、特に4日間平均272ヤードを超えた飛ばしの技術を称賛した。

あと1歩のところでビッグタイトル獲得は逃したが、3週後には再び“日本タイトル”の「日本女子オープン」(9月28日~10月1日、 福井県・芦原GC海C)も待っている。「この悔しさをバネに頑張りたい」。開幕前には「あまり気にしていない」と話していたメジャータイトルを、強く意識することになる一週間になったかもしれない。(文・間宮輝憲)

関連記事