大坂なおみに続き、ベラルーシの元女王アザレンカも試合中に涙!「ごめんなさい、本当にごめなさい」と連呼<SMASH>
大坂なおみに続いて、今度は元世界1位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ/現15位)が試合中にコート上で泣き出し、プレーできない状態に陥ってしまった。
予期せぬ事態が起きたのは、現地時間3月14日に実施された「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ)の女子シングルス3回戦だった。
アザレンカの対戦相手は、ロシアからカザフスタンに帰化したエレナ・リバキナ(20位)。試合は立ち上がりから激しい打ち合いとなったが、要所で強打をねじ込んでくる22歳の勢いを抑え込めず、アザレンカが3−6で落とす。
第2セットに入っても一進一退の攻防が続き、ゲームカウント2−2で迎えたアザレンカのサービスゲームで、ベースラインに立った元女王が突如として泣き始めたのだ。最初は溢れ出す涙を拭いながらサービスを打とうとするが断念。大きく深呼吸して仕切り直そうとしたが涙は止まらず。遂には泣きながらしゃがみ込み肩を震わせたのである。
異常に気付いたレフェリーが審判台を降りて駆け寄り「大丈夫、何かお手伝いしましょうか」と優しく声をかけても、「ごめんなさい、本当にごめんなさい」とただ繰り返すアザレンカ。
試合は数分の休憩の後に再開され、センターコートの観客がアザレンカを励まそうと拍手を送るなか、なんとかサービスをキープする。だが、「彼女(アザレンカ)のことは気にせず、目の前のポイントに集中した」というリバキナに4−6で振り切られ敗れた。
母国ベラルーシがウクライナに侵攻するロシアを支援していることから、国名や国旗の使用が認められないため無国籍の選手として参戦しているアザレンカ。大会前には「大切なことはお互いを思いやる気持ち。暴力はどんな場合でも正当化されないし、私の目にはそう映らない」と一児の母でもある32歳は、SNSを通じて自身の気持ちをアピールしていた(現在は閲覧できない)。
心ないヤジによって涙を流した大坂なおみ。様々な思いからか、突如として泣き崩れたアザレンカ。抜けるような青空の下で毎年好ゲームが繰り広げられているインディアンウェルズだが、今年はいつもと違う空気が漂っているようだ。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】全豪2022で活躍したアザレンカら女子選手の厳選ショット!
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