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【卓球】日本女子・パリ五輪金メダルへ立ちはだかる中国4人の刺客 世界ランク1位や東京五輪女王らライバルの現在地

中国国内での激しいライバル争いも

王曼昱,卓球,中国

写真:王曼昱/提供:ITTF

世界ランク6位までを占拠する中国勢でマークすべきは孫穎莎と陳夢だけではない。東京五輪団体メンバーとして金メダルを獲得したのが王曼昱。元々はリザーブ選手だったがメンバーの故障で選出されると、孫穎莎、陳夢とともに五輪チャンピオンに輝いた。176センチというリーチの長さを活かしてのプレーが持ち味で、パワードライブや守備時のレシーブでその身体的メリットは活かされる。孫穎莎とともに中国若手のエースと呼べる存在で、同年代の早田、平野、伊藤という黄金世代とのぶつかり合いも十分予想される。

また、世界ランク上位に位置する王芸迪も注意しておきたい選手のひとり。王芸迪はパワフルな両ハンドによる攻撃が持ち味で、記憶に新しい5月の世界卓球では、早田との準々決勝で敗れたものの得意のラリー戦で死闘を演じた。トップ5に位置する王芸迪ですら五輪の当落戦上という中国ならではのレベルの高い争いは今後も続いていくが、世界ツアーで安定した結果を残し続ける王芸迪も日本にとってはマークすべき存在であるのは間違いない。

パリ五輪行きと並行してのテーマ

王芸迪,卓球,中国

写真:王芸迪/提供:ITTF

日本国内での激しい争いが一つのトピックとなっている日本女子卓球界だが、パリ行きをかけた戦いと並行して中国勢への対策は金メダル獲得へ向けては常に課題として付きまとう。その中で、世界卓球で早田が見せた王芸迪相手の激闘や、WTTコンテンダーザグレブでの平野の孫穎莎を含む中国勢に3連勝しての優勝は、日本全体のレベルアップを促す意味でも起爆剤となっている面はある。この高いレベルでの争いでいかに戦えるか、という部分もこれからパリ五輪に向けてはより大きな意味を持ってくる。

パリ五輪まで残り1年とカウントダウンが始まっていく中で、これまでの歴史において上位を独占状態だった中国勢にいかに戦って勝ちを奪いとるか。その中でも孫穎莎、陳夢、王曼昱、王芸迪といった選手が本大会でも日本の前に壁となって立ちふさがるのは間違いない。早田、平野、伊藤といった黄金世代を中心にパリ五輪行きをかけた戦いが続く中、女子卓球界をリードする中国が誇る4人の刺客たちといかに戦っていくか。金メダル獲得へ向けては避けては通れないこの壁をいかに突破していくかは期待したい。

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