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【初めて全日本卓球を観るあなたに】解説者・藤井寛子に聞く見どころ<女子>

「どこが勝ってもおかしくない」混戦予想の女子ダブルス 

――藤井さんといえばダブルス。今回はどうなると予想していますか。
藤井さん:女子も多くのペアリングができていて、世界でも活躍しているペアがあるんですね。

いま特に強いのは、もちろん伊藤選手・早田選手なんですけれども、それに対抗するのが平野美宇選手(木下グループ)・石川選手のペア。

そして大藤選手・芝田沙季選手(ミキハウス)のペア。

そして長﨑選手・木原選手のペア。

あとは佐藤選手と橋本帆乃香選手(ミキハウス)。

早田ひな(日本生命・写真左)・伊藤美誠(スターツ・写真右)ペア
写真:早田ひな(日本生命・写真左)・伊藤美誠(スターツ・写真右)ペア/撮影:ラリーズ編集部

――強豪ぞろいですね。
藤井さん:この5つのペアがTリーグでワールドツアーや世界選手権にも出ていっている有力なペアですね。

そこに実業団の選手がどういうふうに絡んでくるか。

日本リーグはダブルスを組むこともとても多いので、そういうところで実業団の選手がどういうふうに挑んでいくかというところに注目しています。

――結構、混戦状態なのでは?
藤井さん:そうですね。どこが勝ってもおかしくないですね。

ダブルスというのはどれだけやり込むかとか、いろんなことを考えてこられるかというところも大きく勝敗に関わってくると思うので。

ただシングルスが強い選手が勝つというわけではないと思っていますね。

全日本で優勝するということ

――藤井さんは選手時代、この全日本卓球選手権大会の女子ダブルスで若宮三紗子さんと一緒に優勝されましたよね。

どのように練習をして試合に向かわれたのでしょうか?

若宮三紗子(写真左)・藤井寛子(写真右)ペア
写真:2010年の全日本卓球選手権女子ダブルスで戦う若宮三紗子(写真左)・藤井寛子(写真右)ペア/提供:アフロスポーツ

藤井さん:若宮さんとは日本リーグやワールドツアーなどいろいろ組ませてもらう中で、本当に多くの経験をさせてもらいました。

最初はなかなかうまくいかなったダブルスでも、お互いがお互いのためにいろんな技術を覚えたり、パートナーのために作戦を考えたり、コミュニケーションを取り合って、長い時間をかけて作り上げたというのが思い出になっていますね。

――そうだったのですね。
藤井さん:そこで練習をたくさん積んで、試合でいざやってみて、うまくいった成果が結果として出たと思うんですけれど、やっぱり日々の積み重ねがおもしろく、楽しかったです。

結果につながっていくときにはさらにみんなで喜べて、うれしかったなという思い出です。

――2人で力を合わせてできるところもダブルスの魅力なんですかね。
藤井さん:そうですね。自分1人ではできないことをパートナーがやってくれることが、私の場合は特に多かったので、とても頼もしいペアだったと思います。

1人できなくても2人でなら強い相手に勝てたという経験も多くあったので。

ダブルスは卓球のおもしろさが詰まっていると思います。

頭をフル回転させて戦術を組み立てて、実行して。うまくいったときの爽快感はダブルス特有ものだと思います。

卓球台,全日本卓球選手権大会
写真:全日本卓球選手権大会の卓球台/撮影:ラリーズ編集部

――日本一になるってどんな感じなのでしょうか?
藤井さん:いま思うと本当に優勝したのかなって思うぐらい、全然自分ができたとは思っていないんですけれど、パートナーや、コーチのおかげであったと思います。

不思議な勝ちもたくさんあったし、だけどやってきたことが形にできたということは、幻のようだけど、うれしい成果だったなと思ってます。

――そこに向かう皆さんの努力というのは並々ならぬものなのでしょうね。
藤井さん:全日本卓球選手権大会というのは本当に権威ある大会で、いままでの卓球の先輩方が作り上げてきた伝統ある大会です。

卓球人全員がこの大会に気持ちを向かわせて日々練習していると思います。

いろんな勝ち負けがあったりすると思うんですけれども、都道府県の代表として皆さん出られると思うので、悔いのないように、自分自身に自信を持ちながら、強豪たちに向かっていって挑戦してもらえたらと思います。

――開幕が楽しみですね。ありがとうございました。

二株麻依,藤井寛子
写真:二株麻依(写真左)、藤井寛子(写真右)/撮影:ラリーズ編集部

文:二株麻依(ラリーズ編集部)

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