
<卓球・WTTチャンピオンズフランクフルト2025 日程:2025年11月4日〜11月9日 場所:フランクフルト(ドイツ)>
11月4日〜11月9日にかけてドイツのフランクフルトにてWTTチャンピオンズフランクフルト2025(以下、WTTフランクフルト)が行われ、全種目で優勝者が決まった。
本記事では、WTTフランクフルトで話題となったトピックスを5つ紹介する。
35歳の李尚洙が4強入りで有終の美
今大会の李尚洙(イサンス・韓国)は、2回戦で林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)、準々決勝でシモン・ゴジ(フランス)を破って準決勝に進出。準決勝では邱党(キュウダン・ドイツ)に敗れたものの、堂々のベスト4入りを果たした。
なお、李尚洙は今大会で国際大会からの引退を表明しており、邱党との試合が李尚洙にとっての国際大会ラストマッチとなった。
李尚洙はこれまでワールドツアー、世界選手権、五輪、WTTなど、数々の大会で素晴らしい成績を残してきた。低年齢化が進む近年の卓球界において、アジア人選手として35歳まで第一線でプレーを続けたことは、まさに“偉業”だ。
今後はTリーグを始めとする各国プロリーグでの活動が中心になると思われるが、願わくばその雄姿を一分一秒でも長く見続けていたいものだ。
申裕斌がチャンピオンズ2大会連続でベスト4
女子シングルスでは申裕斌(シンユビン・韓国)がベスト4に進出。先日のWTTチャンピオンズモンペリエ(以下、WTTモンペリエ)に続きチャンピオンズ2大会連続でベスト4入りとなり、好調ぶりをアピールした。
申裕斌は混合ダブルスで銅メダルを獲得し、女子シングルスで早田ひな(日本生命)との激闘を繰り広げたパリ五輪以降、国際大会では思うような結果が残せないでいた。
しかし、今シーズンはWTTスターコンテンダーチェンナイでのベスト4を皮切りに、WTTチャイナスマッシュ、WTTモンペリエベスト4と、大舞台でコンスタントに結果を残すようになってきた。
現在の世界ランキングは12位だが、TOP10復帰も近い。
邱党が自国開催で準優勝
男子シングルスでは、ペンホルダーの邱党(キュウダン・ドイツ)が自国開催の大舞台で決勝まで勝ち上がった。
10月のWTTスターコンテンダーロンドンで優勝、WTTモンペリエではベスト8と、直近の国際待機で好調を維持していた邱党。今大会でも、パトリック・フランチスカ(ドイツ)、アントン・ケルベリ(スウェーデン)など、実力者を次々と撃破し、力を見せた。
なお、11日更新予定の最新世界ランキングではTOP10復帰を果たす見通しで、今後の活躍にますます期待が高まる。
早田ひなが自身初のチャンピオンズ制覇
女子シングルスでは早田ひな(日本生命)が優勝し、自身初のWTTチャンピオンズ優勝を飾った。
初戦ではTリーグでチームメイトでもある朱芊曦(チュチョンヒ・韓国)に苦戦するもフルゲームで勝ち上がり、準決勝で国際大会では4年ぶりの対戦となった伊藤美誠(スターツ)に勝利し決勝進出を果たした。
決勝では張本美和(木下グループ)と対戦。10月のWTTスターコンテンダーロンドン2025(以下、WTTロンドン)以来の対戦となったこの試合は、互いに譲らぬ攻防で最終ゲームまでもつれた。最終ゲームは張本が序盤にリードを広げるも早田が追い上げ、ゲームカウント4-3の11-9で勝利。
1時間を超える死闘を制し、WTTチャンピオンズ初優勝ならびにWTT今季初タイトルを掴み取った。
また、張本は決勝で敗れはしたものの、WTTモンペリエ2025準優勝のサビーネ・ウィンター(ドイツ)を下すなど、盤石の勝ち上がりを見せた。
松島輝空がチャンピオンズ初制覇
男子シングルスでは、18歳の松島輝空(木下グループ)が優勝を飾った。
今大会では、ダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)、カナック・ジャー(アメリカ)、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)といった各国の実力者をいずれもストレートで下すと、準決勝ではアンダース・リンド(デンマーク)にゲームカウント4-2で勝利。先日のWTTモンペリエに続いて、WTTチャンピオンズ2大会連続での決勝進出となった。
そして決勝では、地元ドイツの邱党と対戦。各ゲームで競り合いながらも要所を締め、ゲームカウント4-1で勝利。自身初となるチャンピオンズ制覇を達成した。
なお、WTTチャンピオンズ優勝は日本男子選手では張本智和(トヨタ自動車)以来2人目の快挙。11日更新の世界ランキングでは、自身初のTOP10入りとなり見込みだ。
WTTチャンピオンズフランクフルト2025最終結果
男子シングルス
第1位:松島輝空(木下グループ)
第2位:邱党(キュウダン・ドイツ)
第3位:アンダース・リンド(デンマーク)、李尚洙(イサンス・韓国)
女子シングルス
第1位:早田ひな(日本生命)
第2位:張本美和(木下グループ)
第3位:申裕斌(シンユビン・韓国)、伊藤美誠(スターツ)
文:ラリーズ編集部
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