
所属は関係ない、成長に本気な選手が集う 岡野俊介も通ったクラブチームU.N.G.の自由な運営スタイル
強くなることより大事なものを育てたい
1つがクラブの垣根を越えて練習しているからこそ、メインの指導者が誰なのかを明確にすることです。
僕がメインなら責任を持って関わりますし、他クラブの監督がメインであれば、あくまでプラスアルファとして関わるようにしています。
写真:球出しをする内山直英さん/提供:U.N.G.
その中でもその子が目指せる一番上のレベルまで引き上げてあげたいというのはずっと一貫している基本方針です。
写真:教え子に囲まれる内山さん/提供:U.N.G.
卓球がうまくなるだけでなく、社会に出たときに役立つ力もクラブで身につけてほしいと思っています。
基本的に私は厳しく接する場面は必要だと思っています。褒めるのと厳しくするのだと少し厳しいことが多いぐらいです。ただそれは練習中のことです。
オンとオフをしっかり分けて、緊張とリラックスのメリハリをつけることを意識しています。
写真:指導する内山直英さん/提供:U.N.G.
練習だけでなく、未来につながる関わりを
福田純大くんが小学5年生のときに「エリートアカデミーに行きたい」と言った時は、「じゃあそこを目標にしてやろう」と頑張りました。かなり強かった学年だったのですが、運もあり、その目標を実現してくれたのは心に残っていますね。
例えば岡野俊介なんかも「名電に入りたい」となって同世代には篠塚、谷垣らがいてどうかなというところだったんですが、本人もかなり頑張って最終的に名電に入れたのは嬉しかったです。
他にも勉強と卓球を頑張っている中学生が、目標としていた進学校に行けたとかそういうのも嬉しいです。
写真:平成29年全中での写真/提供:U.N.G.
この試合に勝つためにこの練習をしよう、というのがバッチリハマった気がして、練習が試合に繋がったと感じてものすごく嬉しかったですし、印象に残っています。
写真:当時の楊奇真と内山さん/提供:U.N.G.
写真:楊奇真さんの結婚式での内山さん/提供:U.N.G.
将来的には指導者の育成や、障がいのある子も含めた誰もが参加できる環境づくりも目指しています。
また、強くなった子はもちろん、多くのOB・OGが顔を出してくれるのは、卓球を教えてて良かったなと思える瞬間ですし、そういう場所であり続けたいです。
OB・OGはもちろん、OB・OGの親御さんも練習に参加してくれて、いろんな方に支えていただいているクラブです。今は、OBの親御さんで理学療法士の資格を持つ方が毎回練習に参加して、指導にあたってくれています。
U.N.G.が「本気で向き合える場所」であり続けるために、これからも周囲の支えを借りながら、選手とともに成長していきたいと思います。
取材・文:山下大志(ラリーズ編集長)
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