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北陸大卓球部「被災された方々に寄り添った行動を」被災した中学卓球部と合同練習 災害ボランティアにも積極的に参加

2024年1月1日に発生した能登半島地震。最大震度7を観測し、1ヶ月余りが経過した現在でも多くの人が避難生活を余儀なくされている。

能登半島中央にある穴水町の穴水中学では、女子卓球部が全国中学選抜卓球大会出場を決めている。しかし、穴水中が避難所となっているため体育館の使用が制限され、部員たちも避難生活を送っており、休部状態となっていた。

そこで立ち上がったのが、北信越学生を11季連続優勝を果たしている北陸大学卓球部だ。2月11日、北陸大学卓球部は穴水中卓球部を受け入れ、合同練習を行った。

被災した穴水中が北陸大学で練習再開

北陸大学3年の高村勇気(富山商業高出身)は「能登半島地震の影響で穴水中学が避難場所となっており、全国大会前にもかかわらず、練習ができていない現状を知り、自分たちにも何かできないかということで今回の活動を行う事になりました」と経緯を明かした。

写真:アドバイスを送る高村勇気(北陸大学)/提供:北陸大学
写真:アドバイスを送る高村勇気(北陸大学)/提供:北陸大学

当日の練習では、北陸大の学生が、球出しをして多球練習を行ったり、アドバイスを送ったりと穴水中の部員を支えた。

球出し
写真:多球練習の様子/提供:北陸大学

また、今回の合同練習の取り組みに賛同した卓球メーカー「JUIC」からは多くの卓球用品が寄贈され、被災地から全国での活躍を目指す穴水中をサポートした。

写真:練習を行った北陸大学卓球部と穴水中学校卓球部/提供:北陸大学
写真:北陸大学卓球部の木村監督から穴水中学校卓球部へJUICの用品が贈呈された/提供:北陸大学

高村は「実際に一緒に練習していく中で、中学生の笑顔をたくさん見ることができました。今回の活動を実施して、本当に良かったと感じました。自分たちができることは、限られているのですが、その限られたことを精一杯取り組み、被災された方々に寄り添った行動をとっていきたいです」と振り返った。

写真:練習の様子/提供:北陸大学
写真:練習の様子/提供:北陸大学

災害ボランティア活動にも積極的に取り組む

また、北陸大学卓球部は、2月3日、4日、12日と災害ボランティア活動にも取り組んでいる。

写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学
写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学

3日、4日には、木村信太監督、高村勇気(北陸大学3年)、辻悠太(北陸大学1年・瓊浦高出身)の3名が、10時から13時まで石川県河北郡内灘町にて、避難所内の掃除やサポート、ゴミ集積所の受付案内を行った。

写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学
写真:避難所の清掃の様子/提供:北陸大学

避難所内では掃除や消毒などの作業を行い、避難されている方からも感謝の声を掛けられたという。

写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学
写真:避難所の清掃の様子/提供:北陸大学

辻は「ゴミ集積所では、午前だけで40台も廃材を持ち込み、被害の大きさが感じられました。途中避難者の方達と交流する機会もあり、喜んでいただけました」と活動を振り返った。

写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学
写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学

12日には木村監督と学生の合わせて10名が一般ボランティアと共に、住宅に溜まった砂や泥の撤去作業に従事した。

写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学
写真:災害ボランティア活動の様子/提供:北陸大学

一般のボランティアからは「学生の若い力はすごい」など感謝の言葉をかけてもらったという。

“「おめでとう」より、「ありがとう」と言われるチームへ”というスローガンを掲げ、活動する北陸大学卓球部。

北信越11季連続優勝と卓球の実力だけではなく、そのスローガン通り、卓球以外の面も含めて精力的に取り組んでいく。

文:ラリーズ編集部

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