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兄弟対決は弟・松平健太に軍配 兄・賢二「やっと健太に被災地支援の相談できる」

「情が移るので相談できなかった」

「本当は、能登半島地震があってからすぐ健太と相談したかったんですが、(全日本で当たる可能性があったので)健太とそのやりとりや相談をしていると、僕は情が移ってしまう。やっぱり勝負ごとなので、(家族の中でも)健太とはやりとりしないようにしていました」と苦しかった胸の内を明かす。

「全日本が終わったら、僕らがどういう支援活動をできるか、健太と話そうと思ってます」

松平賢二(写真手前)と松平健太(写真奥)
写真:松平賢二(写真手前)と松平健太(写真奥)/撮影:ラリーズ編集部

トロフィーは壊れても

震災前、七尾市にある松平家の実家には、子どもたちの歴戦の賞状やトロフィーが、実に大切に飾られていた。今回、その実家も例外なく地震の被害を受けた。それでも、両親は全日本の会場・東京体育館に駆けつけた。

「両親にとっては、今回の全日本は志穂の引退が一番でしょうし、僕らの対決はデモンストレーションみたいなものですよ」爽やかな兄の顔で笑う。

過去のトロフィーは破損しても、家族、そして地元との絆は決して壊れないことを松平家が教えてくれる。


写真:松平賢二(写真右)と松平健太(写真左)/撮影:ラリーズ編集部

取材・文:槌谷昭人(ラリーズ編集長)

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