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【徹底分析】伊藤美誠のカットマン攻略 世界トップレベルの橋本帆乃香を打ち崩した二段構えの戦術<卓球・ノジマカップ2023>

Tリーグ NOJIMA CUP2023 日程:6月17日~18日 場所:東洋大学赤羽台キャンパス HELSPO HUB-3アリーナ>

6月17日〜18日にかけて開催されたTリーグ NOJIMA CUP2023にて伊藤美誠(スターツ/日本生命レッドエルフ)は、準々決勝で橋本帆乃香日本ペイントマレッツ)、準決勝で早田ひな(日本生命レッドエルフ)にそれぞれゲームカウント4−3のフルゲームの末勝利して、決勝進出。

決勝では平野美宇木下アビエル神奈川)に3-4で敗れたものの、パリ五輪選考ポイント40ポイントを獲得し、選考ポイントランキング3位を維持している。

写真:伊藤美誠(日本生命レッドエルフ/スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
写真:伊藤美誠(日本生命レッドエルフ/スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

1月に行われた全日本卓球選手権大会ではベスト16に終わり、一時期はパリ五輪選考ポイントランキングで7位まで落ちた伊藤だが、2023世界卓球選手権ダーバン大会(個人戦)では女子シングルスベスト8に入賞するなど復調の兆しを見せている。

一方、準々決勝で対戦した橋本は、2019世界選手権ブダペスト大会(個人戦)女子ダブルス銅メダリストであり、Tリーグ2022-2023シーズンでは11勝4敗の好成績を収めた世界最高レベルのカットマンだ。

写真:橋本帆乃香(日本ペイントマレッツ)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ
写真:橋本帆乃香(日本ペイントマレッツ)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ

2022世界卓球選手権成都大会(団体戦)準決勝では、当時世界ランク9位のカットマンであるハン・イン(ドイツ)に完勝するなど、伊藤はカットマンキラーとして知られている。

今回も準々決勝で橋本とのフルゲームの接戦を制しているが、世界最高レベルのカットマンである橋本をどのようにして攻略したのか。そこには二段構えの戦術があった。

Tリーグ NOJIMA CUP2023 準々決勝:伊藤美誠対橋本帆乃香

○伊藤美誠4-3橋本帆乃香
3-11/11-13/11-7/11-6/7-11/11-8/11-7

①(ゲーム序盤)ツッツキやストップ、バックハンドでの前後の揺さぶり

図1
図:ツッツキやストップ、バックハンドでの前後の揺さぶり/作成:ラリーズ編集部

伊藤は最終的にスマッシュで決めるために、ツッツキやストップ、バックハンド攻撃を織り交ぜながら前後に揺さぶる戦術を実行していた。

橋本のカットやツッツキの変化に慣れず2ゲームを落とすも、第3ゲーム以降はしっかりと変化を見極め、ネット際に落とす正確なストップとバック深くへのツッツキや変化を付けたバックハンド攻撃で橋本を前後に揺さぶり、要所でスマッシュを決めていった。

写真:伊藤美誠(スターツ/日本生命レッドエルフ)/提供:千葉 格/アフロ
写真:伊藤美誠(スターツ/日本生命レッドエルフ)/提供:千葉 格/アフロ

特に伊藤のバック面でのストップとツッツキは直前までどちらか分かりにくいうえに長短の差が激しいため、カットマンにとって返球するだけで精一杯になりやすい。

このストップとツッツキを駆使した前後の揺さぶりによって甘いカットやツッツキを引き出し、試合の主導権を握ることが出来たことが勝因の一つと言える。

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