坪井勇磨「卓球界は恵まれている」筑波大で感じた他競技との差とセカンドキャリアの考え方
東京アート休部後、プロ挑戦を決め再びドイツに渡った坪井勇磨。
前編では東京アートでの経験、プロ挑戦を決めた理由について話してもらったが、後編では自身の欲について、そして卓球選手のセカンドキャリアについて話を伺った。
写真:坪井勇磨/撮影:ラリーズ編集部
卓球選手としての“欲”
何がきっかけで自分は欲が無いなと思ったのでしょうか。
一つ思っているのは、手が届きそうなものに対してはめちゃくちゃ欲が出る
んですよ。でも手が届かない、遠いなって思う欲が目標に対して欲が出ないという感覚で。
でも本当にその目標は自分が求めているものなのか。っていう事を最近は考えていて。
そう言う意味では自分は欲が無いなって思うことはありますね。
写真:坪井勇磨/撮影:ラリーズ編集部
でも自分は学生の頃とは考え方も変わっていく中で、見えない目標に対しての欲を出すことが難しいなと思っていますね。
ですがブンデスリーガの戦績や、目の前の試合に勝ちたいという自分がいま対峙していることに対する欲は凄くあるので、それで良いなと思っています。
先のことを見過ぎても良くないですし、いま目の前にやるべきことは沢山あるので。
写真:坪井勇磨/撮影:ラリーズ編集部
1年1年自分がどうなるか分からないという環境に置かれて、プロでやっている選手たちは1年に懸けてるんだという事が改めて分かりましたね。
僕は今まで「なんでみんな将来のこと考えていないんだろう。将来みんな何になるんだろう」と思っていたんですよ。
でも強い選手は目の前の1試合に懸けているんだということを、自分がプロになってから実感しましたね。
卓球選手がセカンドキャリアを考えるために
セカンドキャリアを考えて教員免許を取ったというよりも、卓球選手と教員どちらもやりたいと思っていたので免許を取得したという経緯ですね。
セカンドキャリアについて考えるきっかけは筑波大学での経験が大きいですね。
卓球は環境が凄く恵まれている分、将来のことを考える人が少ないのかなと思いました。
写真:坪井勇磨/撮影:ラリーズ編集部
それに比べてほかの競技の選手は、日本代表レベルでも競技を続けるために大学院に進学したり、教員として働きながら競技を続けている人が多いんですよね。
だからこそ選手を終えた後は、卓球で学んだ経験や考え方を他の事に応用したり、自分はこれだけ卓球をやってきたんだ、という自信や経験を持っていれば、何をしても上手くいくんじゃないかなと個人的には思っています。
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