きっかけは「卓球台と黒板って似てない?」廃校の黒板を再利用した地域活性化プロジェクト
香川県善通寺市は、弘法大師空海の生誕地であるが、黒板アートを至るところで目にする“黒板の町”であることはあまり知られていない。
写真:善通寺市にある黒板アート/提供:大恵健人さん
尽誠学園卓球部3年生の大恵健人主将から「こんな取り組みをしています」と情報をもらったのは、廃校の黒板を卓球台として再利用する“黒板卓球プロジェクト”についてだった。
黒板を、卓球台に?
大恵さんに話を聞いた。
「黒板と卓球台って似てない?」
――どんなきっかけでこのプロジェクトを?
大恵:1号機を作ったのは、善通寺市地域おこし協力隊のお二人なんです。
廃校になった旧善通寺西高の黒板を卓球台として再利用することで、地域活性化を目指すプロジェクトを始めていたんです。
――なぜ、黒板を卓球台に?
大恵:善通寺市には、中四国最大級の黒板メーカーである「いわま黒板製作所」という企業があり、町の至るところに黒板アートがあるんです。
「なんか、黒板って卓球台に似てない?」と地域おこし協力隊のお2人が話したのがきっかけだと聞いてます。
――面白い(笑)。
写真:善通寺市地域おこし協力隊の中川裕太さん(左)と臼井俊行さん(右)/撮影:ラリーズ編集部
卓球をやっている人がどう感じるか
大恵:僕は、それとは別に「市政への提言」として、町のいろんなところに卓球台を置くことで、運動不足解消や多世代交流、そして善通寺の黒板を活かした観光スポットにしたいという意見を送っていたんです。
――積極的ですねぇ。
大恵:大学受験の応募書類のために、という気持ちも多少あったんですが(笑)。
すると、市の政策課の方から“それはすぐには難しいかもしれないけれど、いま黒板卓球プロジェクトというものが地域おこし協力隊の方が始めているので、ぜひ力を貸してほしい”とお返事をいただいたんです。
地域おこし協力隊のお二人にも“ぜひ、卓球をやっている人がどう感じるかを知りたい”と言ってもらって。
写真:黒板卓球台/提供:善通寺地域おこし協力隊
――黒板卓球台は、打つとどんな感じなんですか。
大恵:黒板って、教室の端からも見えるように、湾曲してるんです。
当てるだけのラリーは、普通の卓球台より続けやすいかもしれません。自分のほうに飛んできてくれるので。
ただ、回転をかけるとむちゃくちゃ伸びるので、奥に来ると相当取りづらいです(笑)。
写真:黒板卓球プロジェクト/提供:大恵健人
――楽しそうですね。打ってみたくなりました。
大恵:小さいお子さんも楽しめるんです。
黒板卓球台は、一番低いところは普通の卓球台より低いので。
11月にイベントで黒板卓球を置いたとき、まだぎりぎり台から頭が出るくらいの身長のお子さんが遊ぶときに、ネットを外して横でピンボールみたいにして楽しんでいました。
――チョークでゾーンを書いて、ここは何点とかもできそうですね。
大恵:はい。お絵かきボードとして使ってもらえるのもいいと思います。
写真:黒板卓球プロジェクト/提供:大恵健人
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