
<第94回全国高等学校卓球選手権大会 日時:7月31日~8月4日 場所:山口県・J:COMアリーナ(下関市総合体育館)>
3日、インターハイは大会4日目を迎え、男子学校対抗決勝が行われた。
男子学校対抗の決勝は、8連覇中の王者・愛工大名電(愛知)を破って勢いに乗る育英(兵庫)と、地元・山口で悲願の初優勝を狙う野田学園の対決となった。
1番のシングルスは、三木翔(育英)と島田翼(野田学園)が対戦。島田は第1ゲームを11-7で先取。続く第2ゲームも10-9とリードするが、三木が粘りを見せて3連続ポイントで取り返す。
接戦となった第3ゲーム、島田が8-5とリードするも三木が追いつき8-8に。しかし、ここから島田が再びギアを上げて3連続得点。11-8でこのゲームを奪うと、第4ゲームは相手のミスを誘う堅実なプレーで11-4と圧倒。ゲームカウント3-1で勝利し、野田学園に貴重な先制点をもたらした。
続く2番は谷本拓海(育英)と岩井田駿斗(野田学園)と両校のエースが激突する注目の一戦となった。岩井田は第1ゲームでサービスエース4本を含む攻めの姿勢で快調な滑り出し。谷本も意地を見せて第2ゲームを奪うと、試合は一進一退の展開に。奇数ゲームは岩井田、偶数ゲームは谷本が取り合い、勝負は最終第5ゲームへ。
勝負を決する最終ゲーム、岩井田が序盤から一気に突き放し、圧巻の11-3で締めくくり勝利。フルゲームを制した野田学園が、悲願の初優勝に王手をかけた。
あとがなくなった育英だったが、3番のダブルスで意地を見せる。
谷本拓海/西面睦輝(育英)ペアが全日本選手権準優勝の実績を持つ岩井田駿斗/中野琥珀(野田学園)ペアに対し、序盤から積極的に仕掛けて試合の主導権を握る。野田学園ペアも粘り強く食らいつき接戦に持ち込むが、そのたびに育英ペアが一歩抜け出し、流れを渡さない展開に。
第3ゲームでは、一時6-8とリードを許す場面もあったが、ここで育英ペアが5連続ポイントを奪取。勝負所での強さを見せつけ、ストレート勝利を収めた。
第4試合では、西面睦輝(育英)と中野琥珀(野田学園)が対戦。第1ゲームは西面が積極的な攻撃でリードを広げ、そのまま押し切って先取。しかし、第2・第3ゲームでは中野が鋭い両ハンドで流れを引き寄せ、連取。野田学園は優勝まであと1ゲームと迫った。
プレッシャーのかかる第4ゲーム、西面は動きに硬さが見られた中野の隙を突き、0-3からタイムアウトを挟んでさらに6連続得点を決めるなど、気迫のプレーで11-9と奪い返し、勝負は最終ゲームにもつれ込む。
運命の第5ゲーム、中野は序盤からリードを奪い、そのまま西面を突き放して11-5で勝利。接戦を制した中野のもとにはチームメイトが駆け寄り、コート上には歓喜の輪が広がった。
ルーキーの島田翼、岩井田駿斗、中野琥珀で3勝をあげた野田学園は地元開催で悲願の初優勝を果たした。
インターハイ卓球競技2025 男子学校対抗決勝
育英(兵庫)1-3 野田学園(山口)〇
三木翔 1-3 島田翼〇
7-11/12-10/8-11/4-11
谷本拓海 2-3 岩井田駿斗〇
6-11/11-6/9-11/11-9/3-11
〇谷本拓海/西面睦輝 3-0 岩井田駿斗/中野琥珀
12-10/11-7/11-8
西面睦輝 2-3 中野琥珀〇
11-8/6-11/5-11/11-9/5-11
松島翔空 – 木村友哉
文:ラリーズ編集部
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