愛知工業大・谷垣佑真、ノーシードから8強入り「勝つイメージができている」パリ五輪代表も撃破＜全日本卓球2025＞

＜天皇杯・皇后杯 2025年全日本卓球選手権大会（一般・ジュニアの部）　日程：2024年1月21～26日　場所：東京体育館（東京）＞

24日、2025年全日本卓球選手権大会は大会4日目を迎え、男子シングルスで5・6回戦が終了した。

男子シングルス5回戦では、ノーシードで1回戦から勝ち上がってきた谷垣佑真（愛知工業大）と第2シードでパリ五輪代表の戸上隼輔（井村屋グループ）が対戦。

序盤からリードを広げた谷垣が3-1とリードするも、戸上が粘りを見せ3-3に追いつく。しかし、最終ゲームまで持ち味の鋭いボールを打ち込み続けた谷垣がゲームカウント4-3で勝利。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

先に勝利してランク入りを決めていた愛工大名電高校時代の同級生である篠塚大登（愛知工業大）、濵田一輝（早稲田大）、岡野俊介（朝日大）に続き、谷垣も高校3年生以来のランク入りを果たした。

これで2022年に愛工大名電を卒業した同級生4人全員が、同じ年の全日本でランク入りを果たすという快挙となった。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

続く6回戦で谷垣は、愛知工業大の先輩・松下大星（クローバー歯科カスピッズ）と対戦。序盤0-2とリードを許すもじわじわと追い上げ、逆転でフルゲームの激戦を制した。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

試合後、谷垣に話を聞いた。

谷垣佑真　試合後のコメント

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

今大会のプレーについて

今年は1回戦からということで、チャレンジャーとして全日本に臨めたらと思っていました。それがビシッとハマって戸上選手にも勝つことができました。

先に3ゲームをとって戸上選手を追い詰めた際、会場も「戸上選手が負けるかも…」と異様な雰囲気になっていましたが

戸上選手は五輪にも出ていて上のレベルで戦っていて有名なのでファンも結構多くて（笑）。逆に僕のファンは少しだけでほぼ愛工大の仲間や父兄でしたし、胸を借りるつもりでプレーしてました。

ゲームカウント3-1でリードしたのですが、リードして余裕を持ってしまったのか5・6ゲームを簡単に落としてしまいました。

そこからはベンチと「もう一度0-0の気持ちで攻めていこう」という話をして、良いプレーができました。

写真：谷垣佑真のベンチにはソウザ・ダン（愛知工業大）が入った/撮影：ラリーズ編集部

試合後のハートマークは誰に向けてですか？

特に誰ということはなく、普通に「愛知工業大学最高！」っていう気持ちでやりました（笑）。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

戸上選手に勝った後の松下大星選手との試合は難しかったのでは？

全日本は1年に1回で特別な大会で、大学1年、2年とあまり良い成績ではありませんでした。今年は何としてもランク入りを目標としていたので、

松下選手が独特の雰囲気でプレーしてきたので、僕もあまり波に乗れずに1・2ゲームを落としてしまいました。

僕が年下にも関わらず、松下選手の方が思い切ってガンガン攻めてきたのが結構難しかったです。

カウンターしたり台上で先手を取ったりしていろいろな工夫をしてなんとか勝てました。1点がめちゃくちゃ遠い試合だなと感じながらやっていました。

写真：松下大星（クローバー歯科カスピッズ）を下し、試合後に握手を交わす谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

調子が良かったのか

調子というよりは、台の滑りや会場の照明など難しい条件だったり、自分のコンディションだったりも考えて、戦い方を1試合1試合工夫できている自分がいるので、それは良いですね。

今大会は安定しているが

大学3年生になってから日本リーグで全勝するなど自分の中で勝つイメージができていて、それが今回の全日本でもイメージができているのが大きいポイントだと思います。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

名電時代の同級生（篠塚・濵田・岡野）が全員ランク入りしているが

いや、なんか僕の同期マジで強いなと。

同学年には張本（智和）もいるじゃないですか。名電同期の卒業生全員ランク入りして、やっぱり僕の代ってスターなんだなと思っています（笑）。

次の試合に向けて

勝つ気持ちを忘れずに、あとは楽しく自分らしくプレーできたらと思います。もう本当にそれだけです。

どんなプレーが一番自分らしいなと思うか

試合中でも良い意味で緊張をほぐすために遊びじゃないですけど、そういうプレーをするのが僕らしいプレーなのかなと思います。

負けている試合は、緊張した場面でガッと試合に入りすぎてしまって、僕のいいところが消えていることが多いので、そこも反省点に置きながら今回の全日本に臨めたので良かったです。

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

篠塚選手から「大学のメンバーで1番に会場入りしていた」と聞いたが

単純に出発時間を1時間、間違っていました（笑）。

いつもは一番遅いくらいなんですけど（笑）。そういう点も僕らしいのかなと思いましたね。

一般男子シングルス　谷垣佑真勝ち上がり

写真：谷垣佑真（愛知工業大）/撮影：ラリーズ編集部

1回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）3-0 岸本漣斗（関西高）
11-1/11-7/11-6

2回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）3-1 玉井嵩大（埼玉工業大）
4-11/11-5/11-6/11-9

3回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）3-1 大西尚弥（立松卓球S&NAS卓球場）
11-3/10-12/11-3/11-7

4回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）4-1 上村慶哉（シチズン時計）
11-5/11-9/10-12/11-6/11-5

5回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）4-3 戸上隼輔（井村屋グループ）
11-6/11-8/10-12/11-9/4-11/6-11/11-5

6回戦

◯谷垣佑真（愛知工業大）4-3 松下大星（クローバー歯科カスピッズ）
3-11/6-11/11-8/11-8/8-11/11-8/11-5

準々決勝

谷垣佑真（愛知工業大）- 岡野俊介（朝日大）

文：ラリーズ編集部