• HOME
  • 記事
  • 卓球
  • 100人の大所帯でひと月の練習日は30日 BRAVE・岡田貴哉代表が語る“社会人卓球の醍醐味”

100人の大所帯でひと月の練習日は30日 BRAVE・岡田貴哉代表が語る“社会人卓球の醍醐味”

「やった分だけ勝てる」社会人卓球の醍醐味

――岡田さんは週5で練習というお話でしたが、モチベーションを保つ秘訣はありますか?
岡田貴哉:卓球が好きというところがやっぱり大きいですね。

目標としては、全日本卓球選手権のマスターズの部(30代以上の年代別の全国大会)に出たいと思っていますが、東京都予選のレベルが高すぎて困っています(笑)。

でも逆に、レベルの高い東京から何でもいいから予選を抜けて全国大会に出たいというのが、モチベーションの1つにはなっているかもしれないです。

チームBRAVE
提供:BRAVE

――レベルが高い分、挑戦し甲斐があるということでしょうか?
岡田貴哉:そうですね。私自身、学生時代にすごい好成績を出したわけではないですが、社会人になってからは他の方の練習量が落ちるので、練習をやった人がやった分だけ勝てるという感覚があります。

すごい実績の選手が相手でも、練習を継続していければ、徐々に技術的に対等になってくるところが楽しいと感じているところかもしれないです。

――社会人卓球の醍醐味を伺えたような気がします。
岡田貴哉:私は、社会人1年目で全日本社会人の予選を通過しましたが、その時の相手は全国的にも有名な名門高校・大学の卓球部のレギュラーだった、いわゆる“卓球エリート”でした。

学生の時ならボコボコにされていたと思いますが、相手の練習量が落ちていたおかげで勝つことができました。やった分だけ報われるのが、社会人卓球ならではの醍醐味だと思います。

“人気卓球YouTuber”も初期から加入

――チームに加入する際の基準などはありますか?
岡田貴哉:できるだけ同レベル帯で練習しようという目的でチームを設立しています。そのため、実力が同程度以上か、モチベーションが高いか、そのどちらかが満たされる方に絞っています。

例えば、全国大会への出場経験があり、今は週1程度で練習したい方や、過去に成績は出ていないけれど、卓球が好きで週5で練習できる方が入っています。学生であれば、今後の伸びしろも考えて、まだ初級レベルでも毎日練習する子なら、受け入れることもあります。

写真:卓キチこと中西淳/撮影:ラリーズ編集部
写真:登録者200万人超えの卓球YouTuber卓キチさん/撮影:ラリーズ編集部

――卓キチさんがずっと着ているユニフォームが印象的ですが、卓キチさんはいつ加わったのでしょうか?
岡田貴哉:創部1年目の終わりぐらいに入ってくれて、ずっと一緒にやってくれています。

卓キチ君がYouTubeでずっとユニフォームを着てくれているので、「BRAVE=卓キチ君のチーム」と思われている方も多くいます(笑)。

――BRAVEの代表は岡田さんだとしっかり記事で伝えておきます(笑)。

チームの代表をやることは大変なことも多いかと思いますが、原動力ややりがいはどの部分にありますか?

岡田貴哉:私自身が卓球への思いが強いので、「自分が卓球をやりたいと思えるチームを作ろう」と思ってやっています。

居心地の良いチームを作って、気の置けない仲間と一緒に、私が理想とするチームをどんどん作っているところです。

同じような流れで「自分が参加したい大会を作ろう」ということでエブリーグという団体を最近設立しました。

――頻度も高く行われていて、盛り上がっている印象があります。どういうきっかけで作られたのでしょうか。
岡田貴哉:SPOTTOというチームの代表の小山まぐま君と仲良くさせていただいており、小山君と理想の大会について話すことが多くありました。

私も小山君もチームを作るぐらいなので、自分が本当に理想とする大会がないなら作ってしまおうとなり、自分たちが満足する大会を作りました。

皆が楽しく卓球をできるという意味を込めたエブリワンズリーグを略して、エブリーグという名前にしました。

徐々に参加者も増えてきて、皆さんに楽しんでもらえる大会になっているのではないかと思っています。

楽しく卓球ができるような環境作りを

大会の様子
写真:試合での様子/提供:BRAVE

――BRAVEの今後の展望をお伺いできればと思います。
岡田貴哉:チームとしては東京都卓球連盟と新体連の両方の連盟に登録しているので、どちらもリーグ戦では1部昇格を目指しています。

加えて、全日本クラブ卓球選手権や新体連の団体戦で全国大会に出場することが目標です。

ただ、それ以上に卓球をする場所として、うちのチームを選んでもらえて、楽しく卓球ができるような環境を作っていけたらいいと思います。

今いるメンバーにチームを愛してもらって、新しく入りたいメンバーには気軽に来てもらって卓球を続けられる。そんなチームになっていけたらと思っています。

練習時の様子
写真:大会参加時のBRAVEのメンバー/提供:BRAVE

――練習日がたくさんあるので、行きたいときに行けるのが、社会人にとってはとても良い環境だと感じています。
岡田貴哉:そうなんですよ。「今日は仕事が早く終わったから行ける」「今日たまたま暇になったけど練習やっているな」と思って来てもらえるのが、個人的には嬉しいです。

ふと予定が空いた時に「そういえばBRAVEは毎日練習やっているから行くか」となるような存在になっていければと思っています。

BRAVEメンバーのご飯の様子
写真:BRAVEでの飲み会の様子/提供:BRAVE

取材・文:山下大志

関連記事