「バンビが育ってきた」全日本ホカバから見る小学生卓球
7月28日~31日に開かれた「全農杯全日本卓球選手権大会 ホープス・カブ・バンビの部」(通称「ホカバ」)では、福原愛以来史上2人目となる快挙を成し遂げた松島美空(京都カグヤライズ)をはじめ、多くの選手がめざましい活躍を見せた。今回は、大会委員長を務めた日本卓球協会の松本秀樹さんに、今大会から見る現代の小学生卓球の評価を聞く。(取材・文/二株麻依)
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バンビの技術向上が全体のレベルを引き上げている
写真:試合を見守る日本卓球協会 松本秀樹さん(撮影時のみマスクを外していただいた)
ーー今大会の結果や内容、どう評価していますか。
松本秀樹(以下、松本):まずは、バンビ(小学2年生以下)の技術が上がってきたということですよね。球の速度は遅いとしても、得点するパターンが、カブとほとんど変わりがないです。サービス出して、ドライブかけて、アタックかけて、バックハンドっていうパターン。昔はなかったですよ。小柄なバンビの子たちにとって卓球台は幅が広いので、昔は左右に振っておけば勝てていましたが、今はそんなのなくなりましたね。全体的にバンビの子たちが育ってきてるから、上も考えて試合をするようになってきた。良いことだと思います。
自分で考えられる選手が増えた
写真:女子バンビの部優勝 木方菜々美(T.T彩たま)
ーー指導者の子どもたちへの関わり方はどうでしょうか。
松本:変わってきたかもしれませんね。昔の子どもたちは、ゲーム中、1本ごとにベンチにいるアドバイザーの顔を見ていましたが、最近そういうのがなくなってきました。子どもたちが自分で考えられるようになりました。それぞれの指導者が、良い指導をしていると思いますよ。コロナ禍でベンチからも大きな声は出せないので、良い具合に拍手だけ送るなどされています。大変いい傾向だと僕は思っていますよ。
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