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「卓球どころじゃなかった」記録的な大雨災害の青森県鯵ヶ沢町から参加した少年の“希望”<ロート製薬杯全国ホープス>
全国ホープス初勝利
4兄弟の末っ子の志文には、今年に懸ける理由があった。
小学生のうちから卓球で実績を上げて活躍する兄たち(明徳義塾などに進学)のように、自分も全国大会で勝利を挙げたかったのだ。
そして13日、小学6年生最後の全国ホープスで、初勝利を挙げた。
写真:長谷川志文(弘前卓球センター/写真右)と秋元良太(弘前卓球センター/写真左)/撮影:ラリーズ編集部## 新幹線に乗ったら腹をくくっていた
父・耕平さんはこう喜ぶ。
「練習は満足にできていませんが、新幹線に乗ったら、もう腹くくっていました。兄たちが全国で勝ってきたので、自分も、と、この一年奮起していましたから、全国ホープスで初めて勝てたのは大きいですね」
写真:父・長谷川耕平さん/撮影:ラリーズ編集部監督の丹藤貴さんは、この状況だからこそ子どもたちをなるべく楽しませたい、と言う。
「時々笑わせたりしながら、楽しくできるようにしています。コロナ禍でもあるので、試合もなく、勝ち負けもなかった。この大会では、子どもたちをいっぱい楽しませて、この場を乗り切りたい」
写真:丹藤貴監督(弘前卓球センター)/撮影:ラリーズ編集部## 全国“ホープス”の意味
14日、弘前卓球センター(青森)は、これまでの最高戦績ベスト16以上を目指して戦う。
「目標は優勝です。優勝して、地元の人に喜んでもらえたらそれでいい」と長谷川は前を向く。
俯瞰で見れば、スポーツをしている場合なのか、わからない時勢が続く。
しかし、本人とその周りの人たちは、子どもたちが卓球ができることに希望を懸けてきた。
東京体育館の晴れの舞台。
たった3、4人の小学生1チームの向こう側に、多くの願いや祈りが込められている。
それは不思議と、全国ホープス(HOPE:希望)という名前に似ている。
写真:東京体育館の会場/撮影:ラリーズ編集部## 関連記事
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