盛り上がる卓球人気 老若男女がハマるその魅力とは?

卓球の魅力とは

——卓球のどういうところにハマっていくんでしょうか。

藤井:最初は、打ち合う、ラリーが続くというおもしろさからハマります。それがだんだん、こういうふうなことができたらもっとおもしろいなとか考えたり、回転のことが分かったりするんですよね。そうなると他の方とも交流が生まれます。

卓球を通じて、人とのつながりを大事にして、いろんな方と巡り会って楽しんでいるんだなと感じられます。コロナ禍だからこそ、人との交流が楽しかったり、運動がしたかったりするんでしょうね。

——健康のための運動ということで選ぶ方も多いんですよね。

藤井:動くスペースは狭いんですけれど、細かく足を動かしたりとか、体を回したりするので、ヒップラインとか、お腹などが引き締まる運動だと思いますし、基礎代謝も上がると思います。

——ケガのリスクは?

藤井 他のスポーツに比べたら大きなケガは少ないと思いますが、注意は必要です。大体は、膝、足首の捻挫ですね。あとは腰。腰はそのときのケガというよりは慢性的な部分が多いのかなと思うんですけど。あとは肩、手首、肘ですかね。でも、うまく体をケアしながらだと長く続けられるし、生涯スポーツだと思います。

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YOYO TAKKYU東中野店では90歳手前の方がずっとレッスンに来てくださっています。うちの教室で卓球を始めて、今ではみなさんで一緒にラリーを楽しんでいらっしゃいます。

小さい子だと、3歳からいます。子どもから年配の方までできるスポーツってなかなかないですよね。そうやって楽しむことができるのは卓球の大きな魅力だと思います。

卓球で発達する視神経と俊敏性

——子どもが卓球を幼いときから始めると、体の発達に良い影響があるのでしょうか。

藤井:視神経系が小学校のときに一番発達すると言われています。目の、見る力。パワーは中学生になってからついてくるんですけど、俊敏性というのは小学校のときに伸ばしてあげないとダメなんですね。そこを伸ばしておけば、大きくなってあとからパワーをつけたときに、速くも強くも動けるようになります。

——卓球以外に役立つものが得られたりするんですかね。

藤井:私の場合ですが、あとさき考える力というのが卓球ではついた気がしています。こう打ったらこう返ってくるとか。対人競技なので、相手との駆け引きをします。例えば、陸上競技は、自己新記録を目指して練習することが一般的です。

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記録を求めるのももちろんすごく素晴らしいのですが、卓球は、相手がいるから練習できるし、相手がいなければ成り立たないですよね。

相手がこういうふうに思っているんじゃないかとか、こういうことを嫌がっているから、じゃあ試合ではこうしたほうが良いかなというふうな、相手ありきの考え方ができるようになったというのは、卓球をやっていてすごく良かったところだなと思います。お子さんにもおすすめできるスポーツだと思います。(第2回へ続く。)

■プロフィール

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藤井寛子(ふじい・ひろこ)
1982年生まれ。奈良県出身。両親が主宰する卓球クラブで卓球を始める。四天王寺高等学校、淑徳大学を卒業後、日本生命保険相互会社に入社。全日本選手権女子ダブルスで5回の優勝、シングルスでは3回の準優勝の経験がある。現在はYOYO TAKKYU西日暮里店のコーチとして活躍。オリンピックなどのテレビ中継で、解説者を務める。

■ライター

二株麻依,アナウンサー
二株麻依(ふたかぶ・まい)
フリーアナウンサー (シー・フォルダ所属)
元NHKキャスターで、主にスポーツ、報道、情報番組を担当。取材して書くこと・話すことが得意。小学3年生で卓球を始め、慶應義塾大学在学中は全日本大学総合選手権大会(団体の部)出場。夢はスポーツ実況をすること。

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