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【はじめて卓球部顧問になったあなたに】保護者への対応で困ることってありますか?

一年後のサイズ交換依頼

卓球専門ショップの店員としては、驚いた事例を2つご紹介します。

「シューズのサイズが合わなかったのでサイズ交換していただけませんか」と言われて対応してみると「一年前に購入されてボロボロになるまで使用し、成長して小さくなっただけ」でした。

私たちは“サイズ交換できます!”というのが売りだったので、その点を逆手に取ったケースでした。
一般常識ではなかなか考えられない話ですが、現実にあった話です。

採寸後「ネットで買います」

二つ目は「チームでウェアを揃えて購入したいからカタログを持ってきてほしい」と依頼を受けたときの話です。
無料サービスで練習も行いました。
商品が決まり、実際にサイズ見本を用意して採寸を行い、価格を提示したところ「ネットのほうが安いのでネットで買います」となりました。

私たちが甘いと言えばそれまでなのです。
ですが、地域密着の商売では、練習相手の無料サービス、サイズ採寸、納品、集金、サイズ交換と、販売してから集金までに、多いときで5回訪問します。

非効率かもしれませんが、それが地域密着のショップの販売方法であり、インターネット販売という価格競争に対抗しながら生き残るスタイルです。
しかしながら、そこまでの過程を鑑みずに「販売価格」ということだけ見られてしまうと、3割引きでも驚かないインターネット販売に勝てる方法はありません。

顧問の先生に迷惑はかけられない

上記2つの事例については、ご要望通り対応しました。
なぜか。
間に、顧問の先生が入っていたからです。
保護者→顧問→私、という順番で来た依頼の場合、顧問の先生にご迷惑をかけるわけにはいかないのです。

顧問の先生も、言ってみれば被害者であり、普段なんのうまみもないのに僕らの代わりに集金をしてくださったり、説明をしてくれています。

そのような事例のたびに、書類やチラシ、仕事の詰めの甘さに気づきをもらって、改良してきました。
今では、顧問の先生から「仕事が減って、少し楽になった」と、お褒めの言葉も頂くようになりました。

“年間100回の練習無料訪問”で対抗

現在は、自分の足と無料指導でネット販売に対抗するため、「年間100回の練習無料訪問」を行っています。
ただ、中学生は私のことなど知りませんし、正直部活動レベルだと、男子では水谷隼さんと張本智和選手しか知らない生徒が大半です。

“僕が練習相手するよ”と子供たちに声をかけると「偶数なので結構です」「僕たち本気で卓球してるから、スポーツショップのお兄さんの練習相手している暇ない」と断られるケースも、年2、3回はあります(笑)。

西東輝
写真:指導を行う西東輝さん/提供:本人

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