【はじめて卓球部顧問になったあなたに】戦型はどのように決めたら良いですか?
卓球の主な戦型一覧
シェーク裏/裏
シェーク裏/表
カットマン
シェーク裏/粒
中国式ペン裏/裏
ペン(片面のみ)
日本式ペン表(片面のみ)
## 「これで表ソフト使って良いですね!」
戦型をめぐっては、印象に残っている出来事があります。
中学校から卓球を始めた生徒が、小学校から卓球をしていたその世代の県チャンピオンに、わずか2年で勝利するという偉業を成し遂げたことがありました。
その子はシェーク裏裏で、中陣や後陣に下がるように特徴作りをしていた選手でした。
しかし、あるとき急に表ソフトにしたいと言い出したのです。
私は「セオリー上、それは絶対ない」と反対しました。表ソフトで下がるなんてもってのほかという私の認識だったからです。
それでも彼女の意思は固く、どうしても表ソフトにしたいと言うので「次の大会でベスト8に入ったら表ソフトで良いよ」と条件を出しました。
写真:表ソフトラバー/提供:西東輝その大会で彼女は、県チャンピオンで圧倒的な優勝候補の選手にベスト8決定戦で勝利したのです。
大変驚きましたが、それ以上に驚いたのは、勝利の後の彼女の一言です。
「コーチ!これで表ソフト使って良いですね!」
県チャンピオンに勝ったという喜びよりも、表ソフトを使える喜びが勝っていたのです。
ちなみにその次の準々決勝では、その県チャンピオンよりも遙かに弱い選手に負けました。
子どもにとって何より大切なのは「目的」なのだということ、そして満足感というのは、ときに弊害もあることを学びました。
戦型は、最終的に生徒自身の意思を尊重するべきというのは、そのときの経験から私が実感したことです。
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