スポーツ推薦ではなく自己推薦で入学 早稲田大エース・笹尾明日香の卓球に懸ける決意
卓球×インタビュー スポーツ推薦ではなく自己推薦で入学 早稲田大エース・笹尾明日香の卓球に懸ける決意
2021.09.08 取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)
早稲田大学卓球部女子を支えるのは、4年生エースの笹尾明日香だ。インカレでは岩越帆香と組んだダブルスで全勝し、決勝では1番シングルスで勝利を収め、チームの優勝に大きく貢献した。
横浜隼人高校時代には、全日本選手権ジュニアの部で優勝を飾り、鳴り物入りで進学した笹尾もついに4年生になった。これまでの早稲田での生活や、今後の進路について詳しく聞いた。
【笹尾明日香(ささおあすか)】神奈川出身。 1999年12月15日生まれの21歳。右シェーク裏表速攻型。横浜隼人高校時代に2017年全日本選手権ジュニアの部優勝、早稲田大学進学後も全日本学生選抜卓球選手権大会シングルスの部で優勝など数々の実績を誇る。このページの目次
- [8 潜入・大学卓球部]()
岩越帆香は「最高のパートナー」
——インカレ優勝おめでとうございます。どうでしたか? 笹尾明日香:チームメイトにほんとに助けていただいて、感謝の気持ちという感じです。
写真:インカレでの笹尾明日香(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部——ダブルス全勝など、自身のプレーについてはどうでしたか? 笹尾明日香:全体を通して緊張もあり、あまり状態がよくなかったのが正直なところですね。 ダブルスを負けたらチームが勝てないと思ってたので、ダブルスの練習はたくさんしてました。パートナーの岩越選手がすごく上手ですし安定感もあるので、信頼して戦えました。
写真:インカレでの笹尾明日香(早稲田大学)・岩越帆香ダブルス/撮影:ラリーズ編集部——チームで4年生は笹尾選手と岩越選手の2人だけ。岩越選手の存在は大きいですか? 笹尾明日香:自分の大学生活になくてはならない存在だなと思います。卓球面でもその他の面でも共に支え合って、一緒に乗り越えてきました。 岩越選手じゃなかったら頑張れてなかった部分もあったと思うので、最高のパートナーだと思います。
写真:練習場での笹尾明日香・岩越帆香の4年生コンビ/撮影:槌谷昭人
スポーツ推薦ではなく自己推薦で早稲田に進学
——笹尾選手は早稲田大学に入って4年目ですが、早稲田の良いと感じるところはどこですか? 笹尾明日香:卓球部の雰囲気です。先輩方がすごく暖かく迎え入れてくださって、その中でのびのびプレーさせていただきました。 1年目は団体戦3冠で、個人戦でも全日学選抜で優勝できたので、すごく最高な1年でした。あとは阿部愛莉さん(現・デンソー)や徳永美子さん(現・十六銀行)という雲の上の憧れの先輩方と一緒に1年間プレーさせていただいたのは良い思い出です。
ただ、2年生以降は結果が出るとき出ないときの幅が大きくなってしまったように思います。
写真:笹尾明日香(早稲田大学)/撮影:槌谷昭人——2年生以降は何が変わったんでしょうか? 笹尾明日香:自分がしっかり1点を取らないと勝てないという気持ちになったり、向かってこられる場面も増えたりしました。自信をなくしたりケガがあったりという時期もありました。 今は少しずつ焦らずに人と比べすぎずに自分の中で頑張っていきたいと思っています。
そういう面も含めて色々学ぶことができたので、早稲田に入れて良かったです。
写真:笹尾明日香(早稲田大学)/撮影:槌谷昭人——学ぶ、とは具体的にどのようなことですか? 笹尾明日香:卓球はもちろんですが、授業での勉強や部内での仕事の役割を担う中で学ぶことがありました。 私はスポーツ推薦ではなくて自己推薦で入学したので、入試担当という係でした。後輩たちが自己推薦で早稲田に合格できるようにサポートや指導する役割を任せていただきました。
——自己推薦での進学だったんですね。 全日本ジュニア優勝の実績を持っているので、てっきりスポーツ推薦かと思ってました。
笹尾明日香:自分が勉強したい内容が早稲田の社会科学部にあったので、そこに入りたくて自己推薦で受けたんです。
写真:笹尾明日香(早稲田大学)/撮影:槌谷昭人——社会科学部で学びたかったこととは? 笹尾明日香:社会科学部自体が、専門的にというよりは幅広く学んで多角的な視点から物事を捉えようという方針を持っています。政治、経済、法学、商学、人文科学など学際的に学ぶことができました。 自分の世界を広げたり知識を広げたりして、卓球にも活かせたらと思いましたし、卓球を辞めた後も良い人生が築けるように色々なことを学びたいと思っていました。
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