WEリーグの地域貢献活動事例5選|サッカー教室やワークショップなどの事例を紹介

WEリーグは、女子プロサッカーの発展だけでなく、地域社会に新たな価値を生み出す存在としての役割を大切にしています。

子どもたちの学びや夢を支える取り組み、多様性や共生社会への理解を深める活動、地域の人々がつながる場づくりなど、その内容は実に多彩です。

そこで本記事では、WEリーグ各クラブが実践している地域貢献活動の事例を通して、女子サッカーが地域にもたらす社会的意義と可能性を紹介していきます。

 

マイナビ仙台レディース

1つ目が、マイナビ仙台レディースの事例です。

2024年12月10日、マイナビ仙台レディースは、仙台市立高森東小学校で「仙台自分づくり夢教室」を開催しました。

この取り組みは、子どもたちが夢を持つことの大切さや将来について考える機会を提供する教育プログラムで、小学生にとって身近なロールモデルとして地域で活躍する人々が“先生”となるのが特徴です。

今回はクラブの選手とコーチが講師を務め、小学6年生56人を対象に実施。

選手たちはリフティングやパス交換といったミニミニサッカー教室でアイスブレイクを行い、緊張感をほぐした後、自身の経験やサッカーを続ける上で意識していること、そして夢を追い続ける重要性を子どもたちに分かりやすい言葉で伝えました。

 

三菱重工浦和レッズレディース

2つ目が、三菱重工浦和レッズレディースの事例です。

2022年11月22日に、三菱重工浦和レッズレディースは、選手と大学生が一堂に会し、思春期・中学生年代が抱える悩みや課題について意見交換を行うことを目的として、『レッズレディース×埼玉大学生ワークショップ』を開催しました。

浦和レッズレディースから14名の選手が参加し、埼玉大学の学生15名とともに「心身の成長」「部活と勉強の両立」「人間関係」などのテーマについて議論を深めました。

議論の中では「自分の軸を持つこと」「悩んだ時は一度立ち止まってもいい」といった意見が出され、選手たちが実体験に基づいた率直な言葉で未来の中学生へエールを送りました。

参加した学生からは、プロ選手も自身と同じような悩みを持っていたことに共感が生まれ、スポーツ選手が身近な存在として感じられたとの声が上がりました。

 

大宮アルディージャVENTUS

3つ目が、大宮アルディージャVENTUSの事例です。

2024年4月7日に、大宮アルディージャVENTUSは、ノーマライゼーション(誰もが共に楽しむ社会)の理解を深める体験イベントとして「ブラインドサッカー&手話体験会」を開催しました。

このイベントでは、視覚に障がいのある人向けのスポーツであるブラインドサッカーを実際に体験するプログラムと、手話を学ぶ講座が実施されました。

講師には地域で活動する視覚障がい者チーム「埼玉T.wings」を招き、アイマスクを着用して仲間の声だけを頼りにボールをけるなど、普段とは違う感覚での競技を通じて「伝えることの難しさ」や「協力することの大切さ」を体感する機会となりました。

参加した選手たちは積極的に声を掛け合いながら取り組み、子どもたちも一緒に笑顔で活動に参加しました。

体験後には手話講座も実施され、「ありがとう」「こんにちは」といった基本的な表現を学び、障がいのある人とのコミュニケーションを実践しました。

 

ちふれASエルフェン埼玉

4つ目が、ちふれASエルフェン埼玉の事例です。

2025年2月1日、ちふれASエルフェン埼玉は、「サッカーを通してスポーツに触れる機会をつくる」という目的のもと、地元のサッカー少年団に所属する園児から小学6年生までの男女104名を対象に、「みんなの色でつなごう笑顔のWA」を開催しました。

元々3年前に地域のお祭りで企画されていたサッカー教室が悪天候で中止となった経緯があり、地元関係者からの強い要望を受けて、選手全員が参加する形で再挑戦が実現。

選手たちは準備から運営、進行まで主体的に関わり、「エルフェンショー」「アイスブレイク」「サッカーセッション」の3部構成でプログラムを展開しました。

104名という多くの参加者を前に、選手たちは学年や経験の差を考慮しながらグループ分けを行い、それぞれに合った内容で指導にあたりました。

特に「エルフェンショー」では、プロとしてのプレーを披露し、子どもたちも積極的にシュートを放つなど、会場には笑顔があふれました。

 

日テレ・東京ヴェルディベレーザ

5つ目が、日テレ・東京ヴェルディベレーザの事例です。

2023年11月1日、日テレ・東京ヴェルディベレーザがホームタウン活動の一環として「WE ACTION DAY」を北区と板橋区で実施しました。

この活動では、『味の素フィールド西が丘』で一般公開練習を行い、地域のサッカーファンや子どもたちが選手のプレーを間近で体感できる機会をつくりました。

また、クラブは地域清掃活動「日テレ・東京ヴェルディベレーザ × Ziploc®クリーン活動」も推進しており、ファン・サポーターと一緒に周辺の駅前や商店街でごみ拾いを行いました。

さらに午後には北区主催の「WEリーグ開幕激励会」も開催され、選手たちが地域住民と直接語り合う時間を持ち、ホームタウンとの絆が深まりました。